ボロボロの壁にさよならできる!猫の爪とぎの理由とおすすめの爪とぎをご紹介

猫は犬と違って躾ができない動物と思われがちですが、個体差はあるものの生活に必要なことは覚えてくれます。

その一つが爪とぎの場所。猫が爪とぎをする場所を選ぶ場合、“場所”そのものに執着がある場合と、自分好みの素材なので爪の手入れに使用しているだけ、という2つのパターンがあります。

そのため壁や家具など、やってほしくない場所で猫が爪とぎをする場合、何故そこでするのかという理由が分れば対処方法も見つかるでしょう。

今回は、我が家の愛猫がお気に入りの爪とぎや、我が家では不評であったもののバッチリはまる猫ちゃんもいるはず!というおすすめの爪とぎを紹介していきます。

猫が爪とぎをする理由って?

マーキングとしての爪とぎ

ここは自分の縄張りだ!と主張するための傷をあちらこちらにつけてまわる行為です。多頭飼いのお家など、これに苦労をされているのではないでしょうか?

我が家の愛猫は生後1ヶ月を迎える前に保護したためか、粉ミルクを飲ませる私のことを母猫、自分を見つけてぬかるんだ土手の斜面から助けた愛犬のことを恋人と思ってしまったようで、家族に対する群れの意識が高くマーキングのための爪とぎを全くしない子に育ちました。

しかし、私が娘を出産すると、新生児の娘がいる寝室の立入禁止、構ってもらえる時間の減少など、様々なストレスから家中の壁を引っ掻いて回るようになりました。

自分の居場所を確かめようと必死な様子が可哀想で、初めて猫と暮らした私にとっては爪とぎの意味を考えさせられる出来事でした。

爪の手入れ

爪の手入れは、いつでも狩りに出られるように爪を鋭利に保つ名残であると言われていますが、これは猫にとって食事や睡眠と同じように大切な行為です。こちらの場合、お気に入り素材の爪とぎを探し「爪はここでとぐんだよ」と教えてあげることで、壁や家具での爪とぎを減らすことができるかもしれません。

ストレス解消や気分を落ち着かせるため

ストレス解消のため爪をとぐ姿もよく見られます。この場合は、遊びに誘う、落ち着く場所を作る、ストレスの原因を取り除くなどの対処で、やって欲しくない場所での爪とぎをやめてくれる可能性があります。

ちなみに我が家の愛猫は、娘にしつこく撫でられた後や、大きな音を聞いた時、大好きな愛犬に冷たくされた時などに、一心不乱に爪をといでいます。

ガリガリウォール

我が家の主戦力となっているのが、このガリガリウォールです。体を伸ばして立ちあがった状態で爪がとげるに削れたダンボールが下のトレイに溜るので掃除が楽ちん、と猫にも飼い主にも配慮された構造になっています。

猫のマーキングには、高い所に傷をつけることで自分が大きくて強いというアピールをする目的もあるため、床などではなく立ち上がって壁などで爪をとぐことが多いそうです。

そのため、マーキングで爪とぎをする子に横型の爪とぎを購入しても効果がない場合もあります。

我が家の愛猫は、娘が生まれるまでは下の写真のよう寝転んで使える爪とぎを愛用していたのですが、爪とぎの意味が手入れからマーキングに変わってからは、ガリガリウォールを好んで使うようになりました。

リッチェル 砂落とし

現在一緒に暮らしている猫は、保護をしてすぐに動物病院で診察とともに月齢の予想、与える食事の種類や環境づくりを指導してもらったのですが、それを受けてフードやトイレとともに購入したのがリッチェルの砂落としです。

こちらは子猫がトイレに出入りする際のスロープとして使え、成長したら初めての爪とぎの躾に使えるという商品なのですが、我が家の愛猫はスロープとして使いながら爪もといでいた時期が割と長かったです。

猫は生後1ヶ月から爪とぎを始めるため、早い時期に爪とぎは、決めた場所でやる、ということを教えてあげる必要があると言われています。実際、我が家ではこの砂落としのおかげで爪とぎの躾ができたと感じています。

マタタビの粉が入った袋も同梱されているので最初はこれを使って興味を持たせて、爪をとぐよう誘導することもできますし、ダンボール部分は詰め替えが別売されているため長く使えるのもポイントです。

IKEA LURVIG 爪とぎマット

こちらはIKEAで購入した、麻とジュードを使って編まれた厚手の布にマジックテープのついた爪とぎシートです。

店頭で見た瞬間「これは使える!」と感じて購入したのですが、硬すぎたらしく我が家の猫には不評でした。

しかし、ソファのような面積のある場所に掛けることもできますし、テーブルの脚に巻いて使用することもできるため「インテリアの邪魔になる爪とぎを置きたくない」という場合にもおすすめです。

IKEAのオンラインストアでも取り扱いがあります。
https://www.ikea.com/jp/ja/catalog/products/00377795/

ペピイ キャットベーシックタワー

こちらはキャットタワーに爪とぎがついたタイプのものです。

タワー、爪とぎ、ベッドとして使えるので「猫を飼う上で必須なものが揃っている!」と飛びついて購入しましたが、我が家の愛猫の場合、タワーより家具を使った方が高い場所へ行ける、爪とぎは麻縄が硬すぎでダメ、ベッドも犬と一緒に寝たいから使わない、と悲しいくらい見向きもしませんでした。今では娘が、ぬいぐるみのマンションとして使っています……

しかし、猫ちゃんが気に入ってくれれば、省スペースになりますし、爪とぎ部分は、自分で麻紐を用意する必要はありますが、交換して使えるので、長期間使用できる良い商品だと思います。

収納用バスケット

爪とぎとして販売されているものではありませんが、無印良品のラタン製のバスケットが、我が家の愛猫のお気に入りです。ラックにバスケットを入れていたので、バスケットの感触だけでなく、伸びあがって引っ掻ける点も気に入っているようです。

このように、爪とぎではないけれど、大型家具や壁のように傷だらけにされたら困るわけではない、普通に使っていてもいつか買い替えなければいけないものであれば、思い切って爪とぎとして猫にあげてしまうのも良いのではないかと思います。

壁自体を守る

爪とぎの紹介ではありませんが、壁や家具で爪とぎをする場合は、爪とぎ防止シートや目の細かいゴルフネット、金網などを使って壁を守ることもできます。

私の主人の実家では、爪とぎの設置と並行して、ゴルフネットを壁に貼り付けていましたが、爪とぎを忌避する効果は高かったそうです。
因みに、家を建て替えた途端に、壁で爪とぎをするようになってしまったそうなので、環境が変わるとマーキングを始める子は多いのかもしれません。

まとめ

猫の爪とぎに、頭を悩ませている飼い主さんは多いと思います。
我が家でも、色々悩みましたが、愛猫が爪をとぐ理由と対策が分かってくると、飼い主のストレスも軽減されてきたように感じます。

愛猫の好きな素材、嫌いな素材を組み合わせて使って、猫ちゃんも飼い主さんもストレスなく暮らせるよう色々試してみてくださいね。