秋田犬の展覧会に遊びに行ってみよう!

今年なにかと話題の「秋田犬」。
我が家は、5年前に運命的な出会いがあり、秋田犬と生活を送っております。

ペットとして飼い始め、溺愛していた我が愛犬と共に足を踏み入れてしまったディープな秋田犬の世界…。
そんな秋田犬の世界を皆様にご紹介できればと思い、今回は一番の晴れの舞台「展覧会」をテーマにお話をしていきます!

そもそも展覧会、ドッグショーって?

血統書を発行している団体主催で、より良い種を残すため、良い犬を次世代に繋げるためにドッグショーが執り行われます。
団体によってドッグショーという呼び名は変わります。

ジャパンケネルクラブ(JKC)は、ドッグショーです。
日本犬保存会(日保)は、展覧会です。(またそこの孫団体になると品評会になります)。
秋田犬保存会は、展覧会と呼ばれます。

展覧会での好成績は、犬は勿論、その犬を作り上げた人々の目標でもあります。

秋田犬保存会展覧会って何?

秋田犬標準基準(年齢・性別からサイズ、骨格、構成、風貌、毛色、歯並び等)に沿って審査をし、
その中での秋田犬の1番を決めるという秋田犬に関わっている方(愛好家、ブリーダー、ハンドラー等)必見のイベントです。

どんな秋田犬が展覧会に出ているの?

秋田犬保存会に入会しており、スタンダート基準で、去勢や避妊手術をしていない犬であれば出陳料を納めれば出せます。

※スタンダート基準とは、サイズが足りているか、毛足は長すぎないか、という基準です。賛否両論ありますが、一時期テレビ・新聞・雑誌で話題になったわさお君タイプの長毛種はスタンダードから除外されています。

我が家の場合

ペット飼いで、これっぽっちも展覧会ご縁がないと思っていた我が愛犬。
そもそも秋田犬展覧会などの大会に出ている犬は、雲の世界の上というか別世界の犬と感じていました。
まず、お座りやお手等の芸は、展覧会犬は教えられていないので出来ません。
展覧会のリンクの中ではお座り、伏せは厳禁です。
びしっと立っていることが出来なければいけないのです。
生まれ持ってのショータイプしか活躍できない、ショップ出身の我が犬なんか住む世界が、違うと思っていました。
SNSやインターネットを通じ友達が出来て、展覧会に一般人やペットとして飼っている秋田犬でも観に行ってもいいということを知り、見学に行ってみることになりました。
見学料無料に惹かれたのは内緒です…)

展覧会出陳は2種類

1.審査
1審という個体検査をし、1頭1頭、体高はきちんと足りているか、尾は綺麗に巻いているか、姿、形、毛色、口内検査(歯並び、舌に黒い斑点がないか等)約70項目を入念に審査員が審査をします。
午前中に1審を終え、間に休憩を挟んでからの2審となります。
2審では、同年代の犬が一斉に並び、比較審査をします。
比較審査とは、個々の審査ではなく団体の中での審査になります。
そして、各クラス順位付けが決められます。

成犬は更に、特別に優れた犬に「特別優秀犬」略して「特優」という称号が与えられる場合があります。
毎回出る賞ではなく、真に優れた犬に与えられる賞であるため、見学に行かれた際にこの賞が出た場合、将来の名誉賞候補に出会えたということになります。
名誉賞は、全国展(春季・秋季の2回のみ)真の王者にしか与えられない賞です。(その2回のチャンスでも出ない場合もあります)
毎回必ず「名誉賞」が出るわけではないので、こちらも貴重な賞となります。
秋田犬に携わっている愛犬家の方、繁殖者の方、ハンドラーの方は「特優」「名誉賞」を目指して日々真剣に犬のお世話(運動、管理)をされております。

2.供覧
供覧ってなに?と思いますよね、私もそうでした。
供覧とは審査にかけず、順位も付かないですが、審査にかける犬同様に、ハンドラーの方がリードを引いて、リンクと言われる会場内の中に審査さながらに犬を引きます。
順位も審査もないですが、若い犬などは場慣れもさせるためにこちらで出す方も多いです。

スカウト

見学に来ている犬がスカウトされて、展覧会にチャレンジすることもあります。
会場内をウロウロしているだけで、犬の歩き方や風貌・態度などから、秋田犬に携わっている愛好家やブリーダーさん、ハンドラーさんからお声がかかるのです。

「この子はペットじゃもったいない、展覧会に出した方がいい」

と、スカウトされるのです。我が家の場合もこのケースでした。
バンダナ・ハーネスのペット仕様での見学をしていたら、あっという間に取り囲まれて、シンプルな首輪にリードのみの姿にされ、展覧会独特の出で立ちが出来るかをチェックされました。

スカウトされたら誰だって悪い気はしませんよね…!
展覧会にチャレンジしてみようか…という気になってしまいます。
結局、展覧会を見学するだけでなく、参加することにしました。
ガチで勝負もいいかもしれないですが、展覧会を楽しむという事も必要かもしれません。

どうすれば愛犬を展覧会に出せるの?

ブリーダーさんやペットショップから、秋田犬を購入すると数か月後に血統書が届きます。
届いた時点では、まだ血統書上の所有者(飼い主)は、繁殖者さん(母犬所有者さん)です。
展覧会に出すことを考えてない方、保存会に入会を考えてない方は、名義もそのままの方も多いです。
展覧会に出すこと、保存会に入会する場合には所有者をご自身の名前に名義変更しましょう。
我が家の場合、秋田犬保存会にも入会し、同時に名義変更もして晴れて展覧会デビューとなりました。
私の中では、長靴、作業着で、「罵声が飛び交う展覧会」という勝手なイメージが、ありましたが、実際はそんなことはありません。

平均年齢若干高めですが、皆さんお話をすると餌のあげ方、運動の仕方、お手入れの仕方などアドバイスをしてくださります。
そしてなにより、数が日本でどんどん減ってきている現状を危惧されている方が多いのでしょう。
皆様、秋田犬に対する思い、情熱、すべてを色々とお話をしてくださいます。
世の中ではミドル年代な私でも、この世界では若い部類に入ります。

展覧会には出陳規定外の秋田犬達も遊びに来ています。
出すことはできなくても、普段見ることの少ない秋田犬が集合している光景とても感動します。
ブリーダーさんが、まだよちよちのパピーちゃんを連れてきたりしていることもあります


(あぁ、私の長靴を載せてしまいました…)

展覧会でのマナー

展覧会を見学する時は、以下のマナーをまもりましょう!

・大きい声で話さない
・出陳犬を触らない
・愛犬をリンクに近づけない
・リンクの近くで愛犬におやつをあげない
・愛犬から目を離さない

これだけで、大丈夫です。

もちろん、愛犬のトイレマナーはちゃんとしましょう。
ゴミはちゃんと持ち帰りましょう。

さいごに…

真夏や真冬は、展覧会はお休みです。
その間に次のシーズンに向け皆さん愛犬を磨いて鍛えています。

よく、おっさん三大趣味として
1・錦鯉
2・秋田犬
3・盆栽

なんて言われますが、いちど展覧会の世界に足を踏み入れたら、秋田犬の魅力に取りつかれてしまうかもしれません。
リンクから少し離れたところで、ブログやSNSのプチオフ会なんてあったりしますので、皆さんも気軽に展覧会に行ってみてくださいね!