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【雨の日も安心】犬が雷を怖がる時の対処法は?普段からできる恐怖対策も!

雷を怖がる犬

犬の聴力は、人間の4倍以上だといわれています。

大人が聞いても驚いてしてしまう「雷の音」は、犬にとってはさらに恐怖を煽る轟音となって聞こえていることでしょう。

今回は、犬が雷を怖がる理由や対処法をご紹介します。

雷が鳴り響く台風の日でも安心してお留守番をさせられる方法などもご紹介しますので、愛犬家の皆様はぜひ参考にしてくださいね。

どんな天気の日でも、人も犬もお互いにストレスが少ない毎日を送りましょう。

犬が雷を怖がっている時の特徴

布に隠れる犬

犬が雷を怖がっている時には、見た目にも分かるほどの特徴が現れます。

・細かくブルブルと震える
・「ワンワン」と大声で吠える
・「キューン」「クンクン」と小さく脅えたような声を出す
・ 隠れる場所を探す
・ 飼い主の呼びかけを無視する
・ おしっこやウンチを漏らす
・ 食欲が無くなる
・水を飲む量が減る
・目を大きく見開く
・ パニックになって暴れだす
・ 呼吸が荒くなる

上記は一例ですが、見た目には現れなくても内心では不安や恐怖を感じている可能性があります。

飼い主は犬の変化を観察して心理変化に気づき、可能な限り安心させてあげるための対策を取ってあげてください。

犬が雷を怖がる理由

驚く犬

音や振動に驚いているから

犬にとって雷は大きな音がするだけの現象ではなく、音による微量な振動も発生させます。

普段聞きなれない轟音や振動にびっくりして、恐怖を感じてしまうのは自然なことです。

飼い主が怖がっているから

犬は、飼い主の人間が喜んでいると自分も嬉しくなる生き物です。

共感性が高いのは犬の素晴らしい魅力ですが、それが仇となってしまうケースも。

人間が雷を怖がると「これは怖いものなんだ」と犬が認識してしまい、釣られて怖がるようになるケースもあります。

雷と関連したトラウマがあるから

過去に雷に関連したトラウマを経験した可能性があります。

例えば、雷が鳴っている日に激しく叱られてしまったり、痛い・怖い思いをしたりなどが挙げられます。

飼い主が知らない場所で経験した出来事かもしれません。ネガティブな思い出と雷が紐づけされて、雷=怖いもの、と認識してしまっている可能性があります。

犬が雷を怖がった時に想定されるトラブル

犬や家族の怪我

怪我を治療している犬

雷に強い恐怖心を抱いている子は、雷の音がすると自分の心をコントロールできずにパニック状態に陥ってしまう可能性があります。

その結果、家の中を暴れまわって怪我をしてしまうケースも。

冷静ではない状態であれば、宥めようとした家族に嚙みついてしまうこともあるでしょう。

普段は大人しい子でも、不安で我を忘れてしまえば思わぬ事故に繋がります。

家具などの破壊

ドアを破壊した犬

雷が苦手な子は恐怖により暴れるだけではなく、雷の音が鳴るだけでストレスが溜まってしまいます。

すると、家具や家族が大切にしているものへの破壊行為が起こる可能性があります。

本人にとってはフラストレーションを発散したいだけなのですが、大事なものが壊されてしまってはお互いに悲しい気持ちになってしまいますよね。

脱走

普段から、換気のために玄関のドアを開けている家庭は少なくないでしょう。また洗濯物を取り込むためにベランダの扉を偶然開いている時もあると思います。

そんなタイミングで雷が鳴り犬がパニックを起こすと、最悪のケースでは脱走をしてしまう可能性があります。

雷が鳴る前にドアを閉めておけば予防できますが、悲劇は思わぬ時に、予想し得ないタイミングで起こるものです。

排泄や嘔吐

パニック状態やストレスが溜まると、普段は正しくトイレができている子でも間違った場所で粗相をしてしまう場合があります。極度の緊張でお腹が緩くなるのは、人間と同じように犬でも起こる身体的トラブルです。

また緊張の末に嘔吐をしてしまうのも珍しくありません。併せて、食欲が減退したりお水をあまり飲まなくなったりするケースも。

騒音トラブル

犬の性格次第では、大きな声を出して雷を威嚇する子もいます。

雷による恐怖をなんとか逃がそうと、鳴き声をあげて不安を紛らわそうとする子もいるでしょう。

しかし、飼い主が犬の鳴き声をコントロールすることが躾の基礎でもあるように、騒音は近隣トラブルの種になりやすいものです。

当然家族の中でもストレスが溜まり、夜眠れない、勉強や仕事に集中できないなどの事態も引き起こします。

犬が雷を怖がった時の対策

犬を抱っこする女性

抱っこや優しい声掛け

犬が最も安心するのは、信頼できる飼い主の存在です。慌てずに優しく声をかけて、普段通りに撫でてあげましょう。

特別に甘やかす必要はありません。飼い主が「普段通り」に寄り添ってくれているだけで、犬にとってはこれ以上無い安心感に繋がります。

たすき掛け

たすき掛けは、細長いタオルや折りたたんだ布などを用いて犬を縛る方法です。

首の後ろで布を優しくクロスさせ、お腹の下部分を通し、上で軽く結びます。上から見た時に、胴体部分でクロスしているように結びましょう。

たすき掛けをすると、飼い主に抱きしめられているかのような安心感を得られる感覚があるとされ、雷で脅えた犬をリラックスさせる方法としておすすめです。

飼い主の匂いが付いている布で縛るとさらに効果的でしょう。

くれぐれも、本人が苦しくないように優しく縛ってあげてくださいね。


引用元:柴犬みくりな ちゃんねる

犬用の薬やサプリメントを与える

人間の精神安定剤と同じように、犬用の精神を安定させる薬もあります。

特にパニックや鳴き声がひどい子に与えると落ちつく傾向があります。

もちろん個人差があるものですが、悩まされている方であれば試す価値はあるでしょう。

個人で購入できるサプリメントなどもありますが、安全のために獣医師さんに処方された薬やサプリを与えることをおすすめします。

必要以上になだめすぎない

雷に脅えている愛犬を見ると、ついつい構いすぎたくなりますよね。

しかし、必要以上にコミュニケーションを取ることは、脅えている犬にとって悪影響となる可能性があります。

飼い主が大袈裟に構いすぎると、犬は現状を「異常事態」だと認識する可能性があるからです。

雷から意識を逸らしたくて構っているのに、犬からすると逆に雷が特別な出来事として恐怖が引き立ってしまうかもしれません。

雷は特別なことではない、怖がる必要はない、と思わせてあげましょう。

雷の日に安心して犬をお留守番させる方法

ソファにいる可愛いチワワ

安心できる場所を用意する

まず第一に、家の中で安心できる場所を用意しておくことが大切です。

おすすめはケージかキャリーバック。パーソナルスペースが守られていて、なおかつリラックスができる場所が最適です。

普段からケージやキャリーの中でおやつをあげたり、病院以外の楽しい場所にキャリーで連れて行ってあげたりなどの方法で「ここなら大丈夫」と思える環境を作ってあげましょう。

雷以外の音楽を鳴らす

一度雷を恐怖の対象として覚えてしまうと、なかなかそのイメージを払拭しづらいもの。

雷の日にお留守番をさせる時は、テレビやスマホで落ち着いた音楽を鳴らして「雷以外の音の情報」を与えるのもおすすめです。

もちろん、犬がびっくりしないように小さな音量で流してあげてくださいね。

音と光を防ぐ対策をする

出かける前から天気が悪くなるのが分かっている日であれば、雷の音や光を防ぐ準備をしてから出かけましょう。

雨戸を閉めて外からの音を防いだり、昼間でもカーテンを閉めて遮光したり。

雷の情報をできる限りカットして、恐怖を最小限に抑えることが大切です。

小さめの犬種であれば、天井と壁の部分があるドーム型のベッドを用意してあげるのも良いでしょう。

犬が気がまぎれるものを用意する

どんなに雷への対策をしても、音や光を完全に防ぐことは難しいですよね。

そんな時は、雷が鳴っていても気にならないように「気がまぎれるもの」を用意してあげましょう。

お菓子を与えるのであれば、ガムやヒヅメのタイプなどすぐに食べ終わらないものがおすすめです。

中にドライフードやお菓子を入れて遊べるおもちゃも、雷を気にせずに熱中してくれやすいでしょう。

運動や散歩を終わらせておく

人間でも「嫌なことは寝て忘れよう」と思う時がありますよね。

苦手な雷も、グッスリ眠っていれば怖くありません。そのために、出かける前にたくさん遊んであげるのも良い方法です。

精神的にも肉体的にも満足感を与えてあげれば、リラックスして眠れる環境が整います。

大きな雷の音で起きてしまうことも考えらえますが、体がある程度疲れていれば二度寝もしやすく、怖がる時間を短くできるでしょう。

犬のために飼い主が普段からできること

リビングの犬と飼い主

人間も雷を怖がらないようにする

犬に雷を怖がらせないためには、人間も必要以上に雷を怖がらないことが大切です。

大きな音にびっくりしても、信頼している飼い主が堂々と振るまっていれば「大したことはないんだ」と思ってくれやすいです。

逆に、飼い主が怖がるほど犬も釣られてしまうもの。雷が苦手な人も、愛犬の不安を払うためと思って頑張って気丈に振舞ってみましょう。

平常時に雷の音を小さく鳴らす

一度染みついた雷への恐怖心を払うためには、少しずつ雷の恐怖に慣らしていく方法がおすすめです。

普段リラックスしている状態の時に、小さな音量で雷の音を流してみましょう。動画配信サイトで検索すると、無料で雷の音声を流せます。

もしも途中で犬が怖がったらその場で中断し、しばらく経ったら再開する訓練を繰り返してください。

雷は「特別な日だけに起きる恐ろしい出来事ではない」と学習させ、恐怖心を和らげます。

雷と嬉しいことを紐づけさせる

雷は、人間にとっても怖くて不安なものです。雷を犬に「好きになってもらう」のは難しいかもしれませんが「特別に嫌なことではない」と思ってもらうことは可能です。

雷が鳴っている日に、普段はあげないような特別な缶詰やお菓子をあげたり、新しいおもちゃを与えたりするのがおすすめです。

雷と嬉しい思い出を紐づけて、雷のネガティブなイメージを払拭させましょう。

雷の日でもよいことがある、と思ってもらえるだけで、不安や恐怖をケアできます。この方法は、雷の音声を流す訓練と併用してもよいでしょう。

まとめ

雷と犬

犬が雷を怖がる理由や、雷の対処法についてご紹介しました。

梅雨の時期だけではなく、突然のゲリラ豪雨や秋の台風など、雷は1年を通して鳴るものです。愛犬が雷への耐性を持っていたら、飼い主さんの不安も減りますよね。

雷は怖くないものだと伝えながら安全な場所も確保して、愛犬の恐怖心をケアしてあげましょう。

晴れの日も雨の日も、変わらずにハッピーな犬との生活を楽しんでくださいね。

公開日:2018/7/23  最終更新日:2022/3/17