飼う前に知っておこう!フェレットに多い病気

エキゾチックアニマル

小動物の中で性格が犬や猫に近く、人が大好きなフェレット

ペットとしてとても人気がありますが、フェレットは病気が多い動物です。

3歳~4歳になると病気の発症率が高くなり、ほとんどの子は生涯のうちに、なんらかの疾患が出てきます。

また、4歳を過ぎるとシニア期に入るため、年4回の定期検査をしたほうが良いでしょう。

今回は、フェレットに多い病気について、お話しいたします。

フェレットに多い病気

フェレットはさまざまな病気にかかりやすい動物です。

実際、我が家のフェレットも「インスリノーマ」「副腎腫瘍」を患いました。

今回は特に多い病気・症状や治療法などについて説明していきます。

インスリノーマ(低血糖症)

すい臓に腫瘍(インスリノーマ)が発生し、その腫瘍からインシュリンが大量に分泌されることによって起こります。

インシュリンとは血糖値を低下させる役割を持っていますが、過剰に分泌されることにより、低血糖となってしまうそうです。

〇症状〇
初期症状としては、活動の低下、休むことが多くなる、後ろ足のふらつき、よだれなどがありますが、それが進行していくと、低体温や痙攣発作などを引き起こします。

〇治療〇
外科手術によって腫瘍を摘出する方法と、血糖値を上げる作用のあるステロイドを投薬する内科治療があります。

我が家のフェレットは内科治療で状態を維持させていました。その子の状況に合わせてステロイドの用量を変えたり、回数を増やしたりをしていきますので、定期的な通院が必要になってきます。

副腎腫瘍

副腎とは、ホルモンを分泌する役割を持ち生命を維持する上でとても大切な臓器です。

その副腎が腫瘍化することで、様々な症状がでてきます。

この病気については、フェレットはとても小さい赤ちゃんの頃に、避妊・去勢を行いますが、これが原因のひとつとされています。

我が家のフェレットも生後2か月弱で迎え入れましたが、その時にはすでに避妊手術が終了していて、傷跡も見当たりませんでした。それだけ小さい頃に手術を行っているのです。

〇症状〇
メスの場合は発毛の停止による薄毛、生殖器の腫れ、乳首の赤み、乳腺の腫れなどが見られます。

オスの場合はそれに加えて、前立腺の腫れや排尿障害などが見られます。

〇治療〇
外科手術によって副腎の摘出を行う方法と、「リュープリン」というホルモンの分泌を抑える効果のある注射を定期的に打つ方法2択あります。

我が家のフェレットは薄毛のみの症状だったため、先生と相談し、どちらとも行わずに、様子を見ていきましょう。という決断になりました。

その病院の先生によって、考え方や治療も違うと思いますので、その子にあった治療方法を見つけてあげましょう。

リンパ腫

リンパ腫とは血液のガンで高齢のフェレットによくみられる病気です。

リンパ腫は触るとコリコリとしたしこりのようになっていて、死亡率も高く怖い病気です。

原因ははっきりと分かっていないようで、環境やストレス、遺伝的なものとされています。

〇症状〇
リンパ腫は全身にできる病気で、発生部位によって異なる症状が出てきますが、元気・食欲の低下、動かない、嘔吐・下痢・血便、咳などがあります。

少しでも何かいつもと違うなと感じたら、早めに病院へ行きましょう。

〇治療〇
抗がん剤治療をすることによって、腫瘍を小さくしていきます。

副作用もありますが、腫瘍が小さくなり再発の心配も消えると、正常な生活を送ることができます。

また、副作用の少ないステロイド剤治療もあります。

予防できる病気

犬ジステンパーウイルス

このウイルスに感染してしまうと、致死率ほぼ100%という恐ろしい病気です。

主に、感染したフェレットや犬との、接触感染や飛沫(ひまつ)感染で発症します。

〇症状〇
発熱、食欲不振、目ヤニ、鼻水、あごに発疹、咳、唇やあごの腫れや硬直などがあります。

〇予防〇
予防方法は、年1回のワクチンです。

現在、日本にはフェレット用のワクチンが無いため、犬用のワクチンを打つことになります。

フィラリア症

フィラリアを体内に持った蚊に刺されることで感染する病気です。

フィラリアが体内に入ると、体内で成長していき心臓や肺に寄生します。

お散歩するフェレットはもちろん、室内にいても蚊に刺される確率は十分にありますので、予防を行うことが重要です。

〇症状〇
元気低下、疲れやすくなる、お腹が膨らむ(腹水)、咳、嘔吐などです。

〇予防〇
フィラリアの場合は、予防というより「駆虫」となりますが、毎月1回首に垂らすタイプのお薬をつけます。

最低でも、蚊が出始めた1か月後~蚊がいなくなった1か月後まで続けることが望ましいです。

実際、我が家で使っていた薬は「レボリューション」というものです。

フェレットの場合は、子犬・子猫用で十分だと思います。

まとめ

・3~4才を過ぎたあたりから、病気が発生しやすくなる
・早期発見のためには年4回の定期検査が望ましい
・フェレットに多い病気【インスリノーマ】・【副腎腫瘍】・【リンパ腫】
・予防・駆虫できるものは必ず行う

フェレットはとても可愛らしく、飼いやすいですが、病気になりやすい動物でもあります。

病気になると、定期的な通院・検査をし、薬を処方してもらい、おうちで投薬をする必要があります。

また、病気の進行具合や状態によって、長期化します。

飼い始める際は、そのこともきちんと理解した上で、迎え入れてあげましょう。