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なんだかとっても「犬臭い」…それってドッグフードが原因かも?フードを見直して体臭改善!

あなたの愛犬の臭い、気になったことはありませんか?

生き物を飼う人なら誰もが経験する「動物臭さ」。
人間の体臭と同じように、ペットにも体臭があります。
たとえばインコを飼う人の間ではインコの体臭を「インコ臭」と言い、
その子ならではの独特の臭いがクセになってつい嗅いでしまう人もいるとかいないとか。
臭っても問題のない程度であればいいですが、つい「うっ」と顔をしかめたくなってしまったり、
自分は大丈夫でもまわりの人は不快なんじゃないか、と心配になる時もありますよね。
ワンちゃんの気になる臭いは主に体臭と口臭でしょう。

こうした「犬臭さ」の原因の多くが、実はいつもあげているドッグフードだということをご存知ですか?
愛犬の臭いが気になってきた、なんとかしたい。
そう思っていらっしゃる方はドッグフードを見直すと、解決することができるかもしれません!

今回は体臭とドッグフードの関係についてお伝えします。

体臭の原因は、タンパク質と脂質!

そもそも体臭の原因とはなんでしょうか?
広辞苑によると体臭とは「皮膚の汗腺・皮脂腺の分泌物から生ずる一種の臭気」とされています。
つまり体内からの分泌物が臭うことが原因なのです。
動物の皮膚には皮脂を分泌する「皮脂腺」と、汗を分泌する「汗腺」があります。
皮脂や汗には体内からの脂質やタンパク質などの成分が含まれています。
皮膚には皮膚常在菌という菌が付着しています。
分泌されたばかりの皮脂や汗はほぼ無臭なのですが、時間が経つと皮膚常在菌が作用して、
脂質やタンパク質、アミノ酸などの成分が酸化・分解されます。
その際に不快な臭いが発生してしまうとのことなので、皮脂や汗に含まれる脂質やタンパク質などが
体臭の原因物質になるのですね。

皮膚常在菌が作用する成分のうちでもっとも体臭が強くなってしまうのが、タンパク質系が酸化・分解された時。
タンパク質が分解されると、硫黄を含むアンモニアや硫化水素、アミンなどに分解され、ガスが発生します。
お肉を食べ過ぎた時、とても臭いおならが出てしまうことがありませんか?
その臭いは腸内でタンパク質が分解される時に発生したガスです。
またタンパク質が体にとって過剰であると、すぐに分解することができず、長い間腸にとどまることがあるそうです。
そうすると腸内で腐敗をしたり、タンパク質を好んでエサとする悪玉菌が大量発生し、
腸内環境が悪化、有害なガスが生産されます。
こうしたガスはおならとして排泄されることもあれば体臭の原因にもなってしまいます。

脂質は、過剰に分泌されると毛穴や皮脂腺を詰まらせます。
皮脂腺が詰まると活性酵素が発生して体内で皮脂が酸化し、脂肪酸やアルデヒドといった体臭成分が発生するそうです。

皮脂や汗に脂質やタンパク質が存在する理由は、体を構成する物質だからです。
生物は食べ物からそうした体の構成物質を取り込みます。
毎日の食事にふくまれるタンパク質や脂質の量が適切でないと体内でそれらが過剰に酸化し、腸内環境を悪化させ、
体臭がきつくなっていくのです。

腸内環境の悪化は食べ物によることが多いですが、ストレスや病気が関係している場合もあるので、
フードに原因が見当たらない場合は動物病院に相談してくださいね。

体臭改善ポイントは「タンパク質・脂質・腸内環境」、フードを見直そう

体臭の原因が、「分泌物に含まれるタンパク質や脂質」と「腸内環境の悪化」だとわかりました。
問題を解決するには食事を見直すことが必要になりそうです。

多くの犬の悪臭はドッグフードが合っていないことが原因。
その場合、体臭のほかに便や尿が臭かったり、下痢気味になっていることがあります。
腸内環境が悪いサインですのでチェックしてみましょう。

肉食動物である犬は人間に比べて腸が短く効率的にタンパク質を消化することができるのですが、
量販店やドラッグストアなどで扱われている安価なドッグフードの場合、
スムーズに分解することができずに腸内で停滞し、腐敗することがあるようです。

なぜこうしたことが起こるのでしょうか。

安いドッグフードは「かさまし」されていることがある

安価なドッグフードが良くない理由は3つあります。

・添加物で食いつきを良くし、消費期限を伸ばしている可能性がある
・主原料を肉類ではなく穀物にして「かさまし」している可能性がある
・原材料の品質が低く、毒性物質がある可能性がある

〇添加物で食いつきを良くし、消費期限を伸ばしている可能性がある
安さを実現するためには原料価格を抑えなくてはいけません。
しかし単純に、費用のかかる肉の量を減らしたら、肉食の犬は食べなくなってしまいますよね。
犬の食いつきをよくするために風味や食感を向上させる添加物や混ぜ物をしている可能性があるらしいのです。

化学物質の添加物は食いつきを良くする他に、製品の消費期限を延ばすことができます。
しかし体内で分解しづらいため、腸に負担をかけることになりますし、なかには発がん性の危険があるものも…。
添加物はできるだけ摂取させないほうが良いでしょう。

〇主原料を肉類ではなく穀物にして「かさまし」している可能性がある
減らした肉を補うために、添加物以外に、小麦などの穀物やとうもろこしといった炭水化物が混ぜられているようです。
炭水化物は少量でも脳が満腹感を感じやすく、肉類が少ないことをわんちゃんは気づきません。
また食物繊維のパルプ、脱脂大豆などもかさましのために混ぜられます。
しかし肉食の犬は草食動物と違って穀物などの炭水化物類を消化する力が弱いため、消化不良で下痢になってしまいます。
わんちゃんが下痢気味の便をしていたら消化不良を起こしている証拠。
また、かさましの物質の中には犬にとってアレルギー性があるものも…。
分解しづらいドッグフードを食べ続けると、消化されないカスが腸内に残り、腐敗し、どんどん腸内環境が悪化してしまいます。

〇原材料の品質が低く、毒性物質がある可能性がある
含まれるタンパク質の品質にも問題があります。4Dミートといわれる畜産副産物をご存知ですか?
畜肉のなかでも人間が食べられない廃棄部位である「非食用臓器」といったものです。
4つの頭文字がDの英単語をまとめたもので、これらは品質として最低ランクの粗悪なタンパク質や脂と言われています。

・Dead…屠殺(とさつ)以外で死んだ動物の肉
・Dying…弱って死にかけの動物の肉
・Diseased…病気にかかっていた動物の肉
・Disabled…障害を持った動物の肉

本来なら廃棄になってしまうこれらの肉類を利用することは、低価格のドッグフードを生産できるメリットがあります。
その反面、粗悪なタンパク質は体内で分解中に有害物質が多く生産されるおそれがあります。
体臭の原因にもなりますし、愛犬の身体にもよくありません。

体臭を改善するために避けるべき成分

どのようなドッグフードを選べばよいのでしょうか?
原材料に以下のような成分が入っているものは避けるべきだといわれています。

・先頭に穀物類が明記されている(含有量が多い)
・パルプ、大豆ミール、脱脂大豆
・動物副産物・畜産副産物・○○ミール・○○エキス

ドッグフードでの体臭改善は、3つの選び方

ドッグフードが原因の体臭の改善には、前述した成分を避けつつ、3つのことに注意してください。

(1)添加物・グレインフリー(穀物不使用)のフードを選ぶ
消化できない添加物や穀物のカスが腸内で溜まらないために、「添加物不使用・グレインフリー」が明記されているものを選びましょう。

(2)高品質・高たんぱくの肉が原材料のフードを選ぶ
消化がよく、粗悪な肉副産物の含まれていないものを選びましょう。

(3)ヒューマングレードのフードを選ぶ
人間も食べられる高品質のフードは「ヒューマングレード」の表示があります。
値段は少し高くなりますが、4Dのような粗悪な物質は入っていないので最も安心できます。

まとめ


体臭の多くはドッグフードを見直すことによって改善することができます。
ただし、シャンプーやブローのやり方が間違っていたり、病気が隠れていたりすることもあるので、
すべての体臭の原因がドッグフードとは限らないことに注意してください。
フードを改善しても治らなかったり、原因がわからない場合は、かかりつけの動物病院に相談してみましょう。

愛犬の臭いが気になっていた方は、毎日あげているフードの表示を確認してみてくださいね。