大型犬を飼う良い点と、覚悟・考えておかなければならないこと

大型犬(ゴールデンレトリバー)

犬好きの人の中には、一度でいいから大型犬を飼ってみたいという人もいるのではないでしょうか。

大型犬との暮らしは良いこともたくさんありますが、中には困る事もあります。

今回は、大型犬を飼った時の現実的なお話をしたいと思います。

大型犬を飼ってみたいと思う人はぜひ参考にしてみてくださいね。

大型犬を飼う良い点は?

大型犬を飼う良いところは、想像通りの事が多いかもしれませんね。

つれて歩くとカッコいい

大型犬を散歩に連れて歩くと、多くの人から注目を集めます。

日本では小型犬に比べて大型犬を飼っている人の方が少ないため、珍しがられることも多いです。

通りすがりの人に「おぉっ!」と感嘆の声を漏らされると、なんだか優越感に浸っちゃいますよね。

子供とも仲良くなれる

大型犬と子供

大型犬はその体の大きさから一見怖い感じもしますが、案外穏やかで子供や家族に愛情深い犬種が多いです。

そのため、小さな子供とも仲良くしてくれるため、大人はもちろんお子様にとってもかけがえのない大きなパートナーになってくれます。

大型犬に寄り添って寝ている我が子を見るのも微笑ましい瞬間となるでしょう。

番犬にも向いている

たとえ穏やかな犬だとしても、大きな犬が家にいるだけで危険な人物は近寄りにくくなります。

吠えられたり噛みつかれたりするリスクを考えると、他の家にあたった方が安全だからです。

もちろん番犬に向く警戒心の強い大型犬だと尚更ですね。

大人でも抱きつける

最近では色々な動物がペットとして飼われるようになっていますが、大人が抱きつけるペットは大型犬くらいです。

外で飼える馬などを除けば、ですが。

ちょっと疲れた時や癒されたい時に大型犬に抱きつくと、小型犬を抱くのとはまた違う癒しをもたらしてくれます。

包んでもらっているような、慰められているような感覚です。

大人になると人に褒められたり包み込まれる温もりをもらえる機会も少なくなるので、大型犬に慰みを求める人も多いようですね。

大型犬を飼って困ることは?

大型犬に想いを馳せてようやく家族に迎え入れたとしても、「こんなはずでは!」なんていうことも多々あります。

カッコいい、可愛いからといって安直に飼わず、一度困ることにも目を向けてみましょう。

広いスペースが必要

部屋が狭くても我慢しまーす!

と飼い主が思っていても、大型犬にとって狭い部屋は窮屈です。

動き回れるスペースを確保するためにも、部屋の広さは十分必要でしょう。

外で飼う場合はあまり関係がないかもしれませんが、最近ではフィラリアなどの感染症や衛生面、激しい季節の寒暖の点から大型犬を室内で飼う人も多いようです。

エサ代がかかる

餌を待つ犬

大型犬は体が大きい通り、エサもしっかり食べます。

小型犬と比べると平均して約3倍ものエサ代がかかります。

年間を通すとかなりの出費になるので、経済的負担についても考えておかなければなりません。

被毛のお手入れが大変

特に被毛の長い犬種はお手入れが大変です。

もちろんトリマーに任せるのも手ですが、その分コストもかかります。

飼い主さんがシャンプーをしてあげるとしても、犬が嫌がれば人間は相当の体力を消耗しますし、乾かすのにも時間を要します。

シャンプーをしてあげるだけでも半日仕事になることがあるので、時間に余裕を持てる人の方が良いでしょう。

毛が短いと被毛を乾かすにはそんなに時間はかかりませんが、シャワー嫌いで暴れられると大きい分大変です。

排泄物がかわいくない

ペットとは思えない大きさ&量の排泄物をします。

私も一度大型犬のフンが草むらに放置されているのを見たことがあるのですが、

「これ、成人男性のじゃない?」

と思うほどのものでした(食事中の方はごめんなさい)。

ですが、大型犬を飼育したいと考えている人はこういったものを目にして適切に処理をしなければなりません。

特に体調が悪くて下痢をしてしまうと、臭いだけでなく処理も大変です。

力が強い

散歩中にグイグイと引っ張られると、かなりの力です。

か弱い女性の力では引きずられてしまうかもしれません。

また、犬は遊んでいるつもりで飼い主さんに突進してくることもありますが、大人でもギャグ漫画くらい吹っ飛びます。

そのためしっかりとしつけをし、興奮しだしたらマテやオスワリなどで落ち着かせる訓練が欠かせません。

散歩もリードを引っ張らず飼い主の隣を歩けるよう練習した方が良いでしょう。

周りの人を驚かせやすい

これは「力が強い」とリンクするのですが、飼い主にとっては可愛い愛犬であっても、力加減を知らない大型犬は特に犬嫌いなにとって恐ろしい獣以外の何物でもありません。

大型犬が周りの人に興味を持って近づいたとしても、ターゲットになった人が犬好きでない限り驚いてしまいます。

大型犬を飼う際は、飼い主が犬をコントロールできるほどの関係性が必要になります。

鳴き声が力強い

大型犬の一鳴きは響くように大きいのが特徴のため、近隣トラブルに繋がる可能性も十分あります。

大型犬を飼育する際には、近隣の人に迷惑がかからない場所を選んで飼育した方が良いでしょう。

長時間の散歩が必要

ほとんどの大型犬は一日に1時間以上の散歩が必要になります。

そのため、働き詰めの一人暮らしの人や忙しい人では散歩の時間の確保が難しくなるかもしれません。

大型犬も散歩ができなくなるとストレスが溜まり、病気になったり凶暴化したり、いたずらが増えるようになってしまいます。

そうなると飼い主も犬も日々ストレスを抱えてしまうことになるので、決して良い飼育環境とはいえません。

大型犬を飼うには、犬のために時間を避ける人が家族の中にいることが重要です。

小型犬に比べて寿命が短い

小型犬が平均して15年前後の寿命を持つのに対し、大型犬の寿命は9年ほどしかありません。

もちろん長寿な大型犬もいますが、小型犬に比べると寿命はグッと縮まります。

長いようで短い9年。

犬とはいえ大型犬は短命だということも知っておかなければなりません。

介護が大変

大型犬が長寿になると、ほとんどの場合やってくるのが犬の介護。

体重の重さや体の大きさから、犬の介護とはいえ飼い主さんの体力は人の介護と同じくらい必要です。

最期の最期まできちんとお世話をするのが飼い主の務めです。

もし大型犬が痴呆で徘徊して吠え回っても、排泄がうまくできなくなっても、寝たきりで動けなくなってしまっても、飼い主はその子が犬生を全うするまで見届ける義務があります。

まとめ

大型犬集合

頼りがいがあって見た目もかっこいい大型犬ですが、飼育となると大変なことが沢山あります。

もちろん飼育はどの動物も大変ですが、大型犬を飼うには多くの覚悟が必要です。

どんな時も犬の味方になり、犬のために全力を尽くすことができる人ならどんな大型犬も飼育することができるでしょう。

安易でなく、大きな覚悟と多くの責任を持てる人には、大型犬との幸せライフが待っていますよ。