うさぎに多い皮膚病「湿性皮膚炎」と「ツメダニ症」を知ろう!皮膚病を防ぐケアもご紹介

うさぎ
ウサギ

うさぎに起こりやすい疾患に皮膚の病気があります。

皮膚病の背後に重大な病が隠れていることもあるので、注意が必要です。

うさぎは、気温や湿度が高い時期に皮膚病になりやすいので、あたたかくなってきたら特に気をつけてあげましょう。

今回は、うさぎに多い皮膚病として、湿性皮膚炎とツメダニ症をご紹介します。

大切なうさぎが皮膚病にならないためのケアについても、しっかりと考えていきましょう。

湿性皮膚炎とは?

まず湿性皮膚炎からみていきましょう。

原因と対策

さまざまな理由で皮膚の濡れた状態が続き、そこで細菌による炎症が起こった状態が湿性皮膚炎です。

うさぎの皮膚病で湿性皮膚炎が多いのは、うさぎの皮膚が湿気に弱いことに由来します。

<皮膚が濡れた状態が続く原因>
・不正咬合などによるよだれ
・目の病気などによる涙
・慢性的な下痢
・泌尿器系の疾患による尿漏れ
・肥満で皮膚が常に重なった部分があること
・換毛期が真夏に重なること

ほかにもさまざまな理由が考えられますが、注目すべきは湿性皮膚炎の根本に別の病気や症状が隠れていることです。

皮膚炎だけに目を向けるのではなく、隠れた重大な病気がないか、適切に診断を受けることが大切!

そのためにも、皮膚炎の状態に気づいたら、できるだけ早く動物病院につれていってあげましょう。

症状

湿性皮膚炎の症状は、赤みや脱毛、かさぶた、ただれなどです。

患部の皮膚を触ると、じめっとしています。

かゆみがひどいと、血が出るほどまで引っ掻くという子もいるようです。

ツメダニ症とは?

次にツメダニ症をご紹介します。

原因と対策

ツメダニ症はうさぎの背中や後頭部、首の後ろの部分に寄生したツメダニが原因となって起こります。

ではツメダニはどこからきたのかというと、実はペットショップなどからお迎えしたときにはすでに寄生していたということが多いのだとか。

それを防ぐためにもお迎えしたらすぐに、動物病院で健康チェックをしてもらいましょう。

特にツメダニが寄生したうさぎと健康なうさぎが接触すると、健康なうさぎにツメダニをうつしてしまうリスクがあります。

多頭飼いを始めるときには、必ず健康チェックを受けさせてくださいね。

また、ツメダニは人にも感染します。

日ごろからうさぎと遊んだりだっこしたりした後は、手を洗うことを習慣づけておきましょう。

症状

ツメダニ症の症状はフケやかゆみ、脱毛などが主な症状ですが、その出方はうさぎによってさまざまです。

感染していても症状のないうさぎもいます。

ツメダニ症の特徴は、うさぎの体力が落ちているときに症状が出ること。

首の後ろから背中にかけてフケが出たり、かゆみのために首を振り続けたりすることもあるようです。

季節の変わり目や換毛期などは、体力が落ちやすいので特に気をつけてあげましょう。

ただし、市販のダニ駆除薬は、うさぎにとって毒になることも!

自己判断しないで、必ず動物病院に連れていきましょう。

うさぎの皮膚病を防ぐポイント

うさぎ

うさぎの皮膚病を防ぐために、私たち飼い主にはどのようなことができるのでしょうか?

環境を整えよう

特に梅雨の時期はうさぎの皮膚にとって過酷です。

エアコンなどを使って、うさぎの飼育に適した40~60%になるよう調節しましょう。

また、ケージの掃除をこまめにすることも大切!

衛生的な環境を用意してあげましょう。

定期的にグルーミングしよう

うさぎグルーミング

皮膚病にならないよう、定期的にグルーミングを行い、被毛と皮膚を清潔に保ちましょう。

暑い時期に、抜けた被毛がくっついたままになっていて湿気がこもり、湿性皮膚炎に……という事例は、グルーミングをしていれば防ぐこともできます。

グルーミングするときには、優しく行うのがポイント!

力を入れすぎると傷ついてしまい逆効果なので、気をつけてくださいね。

また、皮膚病になってしまったときに、早く気づいてあげることも大切です。

グルーミングするときに、被毛をかきわけるようにして皮膚の状態を確認しておきましょう。

薄毛・脱毛・フケ・赤み・かさぶたなど、いつもと違う状態を見つけたら、動物病院に相談することをおすすめします。

まとめ

うさぎ皮膚病チェック

あたたかくなってきたらうさぎの皮膚病に気を配り、定期的に皮膚の状態をチェックしておくと安心です。

また、うさぎの皮膚病には免疫力の低下やほかの病気が関わっていることも多いので、普段から健康的な食事と快適な飼育環境を整え、うさぎの健康を守ってあげましょう。