犬の被毛「ダブルコート」ってどんな毛?お手入れは?犬種は?

甘える柴犬

犬の毛の生え方にはシングルコートとダブルコートの2種類あり、タイプによって抜け毛の量やお手入れ方法が異なります。

今回はダブルコートについて、特徴やお手入れ方法、該当する犬種についてご紹介します。

ダブルコートの特徴やお手入れ方法を知ると、飼い主さんにも愛犬にも負担の少ない関わり方ができるかもしれません。

「犬の抜け毛が気になる」「ダブルコートについて詳しく知りたい」という人も、ぜひ最後までご覧ください。

ダブルコートとは?

フレンチブルドッグ

ダブルコートの構造

犬の毛は1つの毛穴から7~15本程度の毛が生えていますが、このなかには2種類の毛が存在しています。

ひとつ目が「オーバーコート」と呼ばれる太くしっかりとした毛で、皮膚の保護に役立つもの。

もうひとつは「アンダーコート」と呼ばれる細い毛で、体温調節に関わるものです。

ダブルコートとは、オーバーコートとアンダーコートを両方持つ被毛タイプのこと。

ダブルコートは毛の生え方のことなので、毛の長さには関係ありません。

見た目でダブルコートかどうかを判断するのは困難です。

ダブルコートの犬、抜け毛が多いのはなぜ?

ダブルコートの犬の抜け毛が多い理由は、換毛期にアンダーコートが抜けるからです。

主に体温調節をしているアンダーコートは、一般的に年2回、春と秋の換毛期に生え変わります。

日中の気温が上がり始める春は、冬毛が抜けて夏毛が生えてくる時期。

軽さが特徴の夏毛によって風通しがよくなるため、熱がこもりにくく体温上昇を防げます。

朝晩が冷えてくる秋は、夏毛から冬毛へと生え変わる時期。

密度の濃い冬毛によって皮膚の上に空気の層を作り、寒さから体を守っているのです。

ダブルコートの犬の飼いやすいポイント

ビーグル犬

定期的なトリミングが不要

ダブルコートの犬は換毛期に毛が生え変わるため、定期的なトリミングが不要です。

定期的にトリミングサロンなどに通わなければならないと、時間的にも経済的にも飼い主さんにとって負担となる場合もあります。

定期的なトリミングが不要なことは、ダブルコートの犬の飼いやすいポイントといえるでしょう。

体温調節が上手

ダブルコートの犬は、季節によってアンダーコートが生え変わるため体温調節が上手です。

寒さに強いなど、気温に対応しやすいのも飼いやすいポイントのひとつといえますね。

ダブルコートの犬の気をつけたいポイント

ダブルコートの犬を飼うときには、抜け毛対策が必要なことを頭に入れておく必要があります。

一般的にダブルコートの犬は抜け毛が多いので、毎日のブラッシングが欠かせません。

ブラッシングを嫌がらないように、子犬の頃から慣れさせておくことが大切です。

ブラッシング以外にも、シャンプーをしたり服を着せたりするなど抜け毛に対する工夫が必要になります。

また換毛期には部屋の掃除が大変になることも多いようです。

一般的に抜け毛が多いといわれているダブルコートですが、中には抜け毛が少ない犬種もいます。

飼い始めるときには犬種ごとの特徴を調べてみてはいかがでしょうか。

ダブルコートのお手入れ方法

チワワ

こまめなブラッシング

ダブルコートの犬には、こまめにブラッシングをしてあげましょう。

というのも、ダブルコートの犬は抜け毛が多いため毛が絡まりやすく、ブラッシングをしないと毛玉ができてしまうこともあるからです。

絡まった毛をブラッシングすることは犬にとっての負担も大きく、嫌がってしまうケースもあるよう。

過度なストレスをかけないためにも、こまめにブラッシングを行うことが必要です。

ブラッシングには抜け毛の除去だけでなく、ほこりなどを取り除いたり毛艶を美しくしたりする役割もあります。

また、ブラッシングと同時に皮膚の状態をチェックするのもおすすめです。

ダブルコートの犬は毛の量が多く、皮膚を簡単に見ることができないため、皮膚トラブルに気づきにくいといわれています。

日々のブラッシングのときに、意識的に皮膚の健康チェックも行い、早めに皮膚トラブルに気づけるようにしましょう。

季節を感じさせてあげる

ダブルコートの犬は、換毛期にきちんと毛が生え変わるのが理想です。

しかし最近室内で飼われている犬の中には、毛が生え変わらないケースもあるのだとか。

これは室温を一定に保っているため、犬が季節を感じられないことが原因です。

熱中症対策などの温度管理だけでなく、適度に季節を感じさせてあげることも大切。

犬の負担が少ない時間帯に散歩をしたり、窓を開けて外気を感じさせてあげたりするなど、工夫してみてくださいね。

シャンプー後にはよく乾かす

抜け毛対策としても有効なシャンプーですが、シャンプー後しっかりと乾かしてあげることが重要です。

乾いていないと、皮膚が蒸れてしまったり身体が冷えてしまったりすることがあります。

皮膚トラブルをおこす可能性もあるので、完全に乾かすようにしましょう。

シャンプー後は、まずタオルでしっかりと水分を拭き取ります。

その後、ドライヤーを使用します。

犬の身体に近づけすぎないことや同じ場所に長時間当てすぎないことに意識して、やけどさせないよう十分注意してくださいね。

どんな犬種がダブルコートなの?

小型犬

柴犬
チワワ
ダックスフンド
ポメラニアン
シー・ズー
フレンチ・ブルドッグ
ウェルシュ・コーギー・ペンブローク
など

中型犬

ビーグル
シェットランドシープドッグ
アメリカン・コッカー・スパニエル
ウェルシュ・コーギー
バセットハウンド
など

大型犬

サモエド
秋田犬
ゴールデン・レトリーバー
ラブラドール・レトリーバー
など

まとめ

秋田犬

ダブルコートの犬を室内で飼う場合、換毛期の対策を考えておく必要があります。

換毛期は、毛周期が整っている健康な状態です。

飼い主さんとしては大変な時期ですが、こまめに掃除をすることで乗り切っていきましょう。