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オッドアイの猫が生まれる確率は〇%!その秘密と白猫に多い理由

オッドアイの猫

吸い込まれるような透明感を放つ宝石のような瞳の猫。

オッドアイ。

あなたは見たことがありますか?

オッドアイの猫が生まれるのは希少な存在なため、出会えたら「幸運を運ぶ猫」とも呼ばれています。

今回は、オッドアイの猫が希少な理由と、オッドアイを持つ猫は白猫が多い理由についてご紹介します。

 

オッドアイについて

オッドアイの猫

名前の由来と状況

オッドは英語で「奇数の、片方の」という意味です。

片方の目の色がもう片方の色と異なるため、左右の目の色が異なることを「オッドアイ」と呼びます(和製英語ですが、英語圏で通じることもあるようです)。

左右の目の色が異なる、イコール、左右の目の「虹彩の色」が異なることから「虹彩異色症」とも呼び、人や様々な動物でも現れます。

中でも、猫に多く見られますが、特に白猫に多くなっています。

左右で目の色が違うのはなぜ?

「キトンブルー」という言葉を聞いたことがありますか?

子猫の目は、虹彩に色素が沈着しないことが多いため青色に見えることが多く、「キトン(子猫)ブルー」と呼ばれています。

成長すると、虹彩の中にメラニン色素が沈着していき、本来の目の色に変わっていきます。

目の色は大きく分けて4種類に分けられます。

色素の多い順から

カッパー(銅)
ヘーゼル(薄茶)

これらは、遺伝によってメラニン色素の量が決められていて、成長とともに青から変わっていきます。

左右で目の色が変わるのは、片目だけメラニン色素が少ない色素異常が起きてしまったからです。

オッドアイになる原因

メラニン色素が片目だけ少なくなる原因は、先天的と後天的の2種類あります。

先天的な場合、遺伝子異常によるものがほとんどになります。

後天的な場合、事故などによる物理的損傷や病気などによって片目を傷つけてしまい、メラニン色素の量が減少してしまうことが原因です。

オッドアイは白猫に多い!その理由とは

オッドアイの猫

白猫が持つ白色遺伝子が原因?

白い毛色をつくる白色遺伝子「W遺伝子」は、他の毛色の遺伝子より優性に働きます。つまり、W遺伝子をもつ猫は全て白色になります。

このW遺伝子は、色素を作る細胞を抑え込んでしまうため、毛色は真っ白になり、目の色もW遺伝子の影響が及び色素が少なくなって青色になってしまうのです。

確定的な原因はまだわかっていないようですが、メラニン色素の量が安定しないためオッドアイになりやすいという可能性が考えられます。

白色の猫は希少な存在!

白猫にオッドアイが多いのはわかりましたが、希少な存在の理由として、白猫は猫の総人口の5%しかいないということが挙げられます。

さらに、その中からオッドアイになる確率は約25%と言われています。

100匹の猫で例えると、

100匹中5匹が白猫
5匹中1.25匹がオッドアイ

つまり、白猫のオッドアイに出会える確率は、100匹中1匹ということになります!

このことからめったに出会うことができないこともあり、「幸運を運ぶ猫」と呼ばれるのもわかる気がします。

ちなみに、人の場合のオッドアイで生まれてくる確率は、日本人は1万人に1人、白人では1万人に6人と言われていて、やはり白人が多い傾向です。

オッドアイが多い猫種3選

基本的には白色の猫がオッドアイになりやすいですが、白猫が多い猫種を探してみると出会えるかもしれません。

ターキッシュバン

ターキッシュバン

トルコ原産地の猫種で、「トルコの泳ぐ猫」と呼ばれるくらい水の中で遊ぶのが大好きです。水が苦手な猫にとって、とても珍しいです。

目色はブルー、琥珀色。

体が真っ白で頭としっぽだけに色がつく、珍しいバイカラーが特徴でこの特色を「バンパターン」と言います。

ターキッシュアンゴラ

ターキッシュアンゴラ

同じくトルコ原産地の猫種で、絹のような光沢をもつ毛並みの美しさから「トルコの生きる国宝」と呼ばれています。

目色はブルー、アンバー、グリーンゴールド、グリーン。

かの有名なマリー・アントワネットの愛猫でもあり、気品あふれるエレガントな猫種です。

ジャパニーズボブテイル

ジャパニーズボブテイル

日本産の猫種で、丸まった短い尾が特徴がです。

目色は基本的に毛色に応じた色。

白地の三毛の猫にオッドアイが特に多く見られます。

海外では3色の毛色を持つ猫が珍しいため、三毛猫のジャパニーズボブテイルは人気が高いです。

オッドアイは寿命が短い?

オッドアイの猫

白猫の青色の目は聴覚障害が起こりやすい

研究によって、W遺伝子の影響で聴覚障害が起こりやすいことがわかっているそうです。

<白猫の聴覚障害発生率>
目が青色 60~80%
オッドアイで青い目側のみ 30~40%
目が青色以外 10~20%

また、白猫以外の先天性聴覚障害は非常に稀と言われています。

このことから、オッドアイが聴覚障害なのではなく、白猫限定のオッドアイが聴覚障害になりやすいのがわかりますね。

猫の五感の中で一番優れているのは聴覚です。これは夜間に待ち伏せて狩りをするのに適応したためと言われています。

聴覚障害だった場合、狩りをするのにも不利になり、危険な状態に気づくのが遅くなってしまいます。

そうなると、結果短命になってしまうのでオッドアイは寿命が短いと言われてしまうのかもしれません。

白猫は野生では狙われやすい

白い毛は、綺麗な反面目立ちやすく敵に見つかりやすいため、敵に狙われやすくなってしまいます。

このことから白猫は「敵に見つかりやすく、危険回避能力が低く、狩りをすることも不得手」となり、短命になる可能性が高いことがわかります。

ただ、あくまで野生で生活をしていたらの場合なので、室内飼でしたら危険も少ないので短命に繋がることもありません。

オッドアイの猫の飼い方は?

オッドアイの猫

紫外線に気を付ける

オッドアイは目のメラニン色素が少ない色素異常です。

メラニン色素が少ない状態で強い紫外線を受けると、目の細胞を守ることができず、病気にかかりやすくなってしまいます。

また、皮膚も同じく紫外線に弱いため、皮膚病や皮膚がんになる恐れがあります。

猫は窓際が好きですが、なるべくキャットタワーなどは日光があたりにくい場所に設置したり、カーテンを閉めるなど直射日光が当たらない対策をとりましょう。

完全室内飼いが理想

オッドアイの白猫は聴覚障害がある可能性が高いので、外の世界は危険でいっぱいです。

また、白猫以外のオッドアイについても、紫外線から目を守るためにできるだけ室内飼いにして危険から守ってあげてください。

警戒心が強い

耳が聞こえにくいことから、神経をとぎらせて警戒心が強い傾向にあります。

常に神経を張っていると、ストレスの原因から別の病気にも繋がっていきます。

できるだけ静かな環境でゆっくり過ごせるような環境を作ってあげましょう。

オッドアイの他の呼び方

オッドアイの呼び名については、他にも「虹彩異色症」「幸運を運ぶ猫」とご紹介しましたが、他にも呼び名があります。

神秘的な目をもつオッドアイは、世界でいろんな名前があり、とても珍重されているのがわかりますね。

金目銀目

日本での呼び名です。片方が黄色でもう片方が淡銀灰色あるいは淡青色の猫のことを呼び、縁起が良いものとされています。

ダイヤモンドの瞳

タイでの呼び名です。元々青い目をしたシャムのことをこのように呼び、昔から大切にしています。

まとめ

オッドアイの猫

とても美しく神秘的なオッドアイの裏側には、視力・聴覚の問題を抱えていることがわかりましたが、環境を整えてあげて暮らせば、特に何にも変わりません。いっぱい愛情をもって暮らしていきたいですね。

オッドアイを見かけたら、珍しいことからたくさん可愛がりたくなりますが、まずはそっと優しく接してあげることから意識しましょう。