うさぎの食糞は異常じゃない!正しい知識でうさぎの健康を守ろう

リボンを付けたうさぎ
ウサギの健康

うさぎには、うんちを食べる「食糞」という習性があることを知っていますか?

はじめて聞くと、びっくりする人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、謎が多いうさぎの食糞行動についてお伝えします。

食糞について知っていると、うさぎの異常にいち早く気づける場合もあります。

「食糞って異常?やめさせたほうがよいの?」と不安に感じている飼い主さんは、この記事を参考に正しい知識を身に着けてくださいね。

うさぎは食糞をする!食糞用のうんちって?

レタスを食べる二羽のうさぎ

食糞とは、自分やほかの動物のうんちを食べること。

実は、自然界において食糞はめずらしいことではありません。

コアラやチンパンジーなど、食糞の習性をもつ動物は意外と多いのです。

人間がうさぎの食糞行動に気づいた1882年以降、多くの観察や研究がなされた結果、食糞行動の謎が解明されつつあります。

まずは、うさぎが食べるうんちの特徴や食糞の方法からお伝えしましょう。

食糞用の特別なうんちがある

うさぎのうんちというと、コロコロとした丸いものをイメージする人が多いでしょう。

うさぎはそれとは別に、やわらかいうんちもします。

これは盲腸便とよばれるもので、食べるためのうんちです。

盲腸便はネバネバとした粘膜に覆われており、下痢と間違える飼い主さんもいるほど水分が多くやわらかいものです。

排泄されたばかりではクリーム状ですが、時間が経つとブドウの房のような形状になります。

下痢の場合は、同時にコロコロうんちを排泄することはほぼありません。

下痢か盲腸便かわからない場合は、コロコロうんちを排泄していないか確認してみるとわかりやすいでしょう。

また、盲腸便には特有のキツイ臭いがあります。

我が家でもケージが臭うときは、ほぼ必ず食べ残していました。

食糞直後はうさぎの口も臭うので、不快に感じてしまう飼い主さんもいるかもしれません。

盲腸便のほとんどはうさぎが食べてしまうため、飼い主さんの目に触れる機会は少ないでしょう。

しかし実は、1日に排泄するうんちの半分以上が盲腸便です。

深夜から午前中に出ることが多いといわれており、出る時間が決まっていないコロコロうんちとは、この点でも異なります。

とはいえ個体差があり、盲腸便が出る時間が定まっていないうさぎもいるようです。

うさぎはお尻から直接盲腸便を食べる

うさぎは自分のお尻に口をつけ、直接盲腸便を食べます。

全身の毛づくろいを自分でできるほど身体がやわらかいため、身体を丸めてお尻に口をつけることができるのです。

うさぎは盲腸便が出そうだと感じると、お尻に口をつけ、下に落とすことなく口で受け止めます。

口に入ったら顔を上げ、口元をもごもごと動かします。

一見噛んでいるように見えますが、実は噛まずにそのまま飲みこんでいるようです。

うさぎが盲腸便を食べているときは、落ち着いた表情をしていることが多いとのこと。

たしかに、我が家で飼っていたうさぎも食糞中は穏やかな様子でした。

ぜひ愛うさぎが食糞をする様子を観察してみてくださいね。

うさぎにとって食糞は健康のために必須

布の上に座っているうさぎ

草食動物であるうさぎにとって、食糞は健康のために欠かせない習慣です。

うさぎは、身体に必要な栄養を、主食である草から摂取しなければならないからです。

草の主成分は食物繊維。うさぎが生きるために必要な量のたんぱく質やビタミンなどは含まれていません。

そんな草から栄養を効率的に摂取するために、うさぎは腸内で盲腸便を作り、それを食べます。

食糞は、草食動物であるうさぎが、効率よく栄養を摂取するために獲得した究極のシステムなのです。

このように考えると、食糞がうさぎの健康に必須であることが理解できるのではないでしょうか。

うさぎが食糞をしているところを発見しても、決して怒ったりやめさせたりしないでくださいね。

うさぎの身体の仕組み|盲腸便を作れる理由

草を主食とするうさぎは、盲腸にいる微生物の力を借りて盲腸便を作ります。

微生物が、うさぎが消化しきれない草の繊維をさらに分解して栄養を作り出してくれるのです。

その栄養は肛門のすぐ近くにある盲腸で作られるため、うさぎの身体に吸収されずに排出されてしまいます。

そのため、盲腸便に含まれる栄養を摂取するには、一度排泄したものを食糞として取り入れる必要があるのです。

ちなみに、人間の盲腸はこのような消化機能をもっておらず、大きさも小指ほどしかありません。

それに対し、うさぎの盲腸は胃の10倍もの大きさがあり、おなかの右側の大半を盲腸が占めています。

こういったことからも、うさぎの盲腸がいかに大きな役割を果たしているのかがわかりますね。

うさぎは食糞をしないと危険!

獣医師に診察されているうさぎ

うさぎは食糞をしなければ、健康に影響を損なう恐れがあります。

前述したように、うさぎは盲腸便なしでたんぱく質やビタミンなどの必要な栄養素を摂取できないからです。

ここで、食糞の知識をもっていなかった飼い主さんが、ケガで食糞できないうさぎを飼育していたケースを紹介します。

病気やケガで身体を丸められない場合、本来なら食糞を手伝ってあげるのがベストなのでしょう。

しかし飼い主さんに食糞の知識がなかったため、うさぎは食糞できないまま過ごしていたそうです。

うさぎがぐったりとしてきたため動物病院に連れて行ったところ、栄養状態の悪化によるものだったとのことでした。

このケースからもわかるように、盲腸便から栄養を補給できないと、うさぎは栄養障害になるリスクが上がります。

免疫力が低下して病気を発症する危険性もあるので、飼い主さんは愛うさぎが食糞できているかどうか気をつけて見てあげましょう。

盲腸便の食べ残しを見つけたらどうする?

うさぎを手にのせている女性

通常、盲腸便はお尻から直接食べるので、飼い主さんが見ることはほとんどありません。

けれどもまれに、ケージ内に見慣れないやわらかいうんちを発見することもあるでしょう。

盲腸便は、本来うさぎの身体にとって必要なもの。

そんな盲腸便をうまく食べられないということは、うさぎの身体になんらかの不調があることも考えられます。

愛うさぎの盲腸便を見つけたら飼い主さんはどのように対応したらよいのか、頭に入れておきましょう。

すぐに取り除く

盲腸便を見つけたら、すぐに取り除くようにしましょう。

被毛に付着することを防ぐためです。

盲腸便は水分が多くべちゃっとしているため、うさぎが踏むと足の裏の被毛にこびりついてしまいます。

一旦こびりついた盲腸便をキレイに取り除くのは大変です。そのまましておくと、皮膚炎の原因になることもあります。

また、盲腸便は臭いもキツイので、飼い主さんにとってもストレスになるかもしれません。

食べ残していたら早めに取り除き、うさぎにとっても飼い主さんにとっても快適な空間を保つようにしましょう。

食事内容を見直す

食べ残しの盲腸便を見つけたら、食事内容を確認することが大切です。

盲腸便を食べ残す原因として、たんぱく質を多く含むペレットやアルファルファなどマメ科の牧草を多く食べていることが考えられます。

ペレットやマメ科の牧草をたくさん食べていると、盲腸便を食べなくてもたんぱく質を摂取できます。

そうなると盲腸便から栄養を補給する必要がなくなるため、食べ残すようになるのです。

「栄養が補給できるのなら、ペレットやマメ科の牧草を与えればよいのでは?」と思う人もいるかもしれません。

しかしこれらの食事をメインで与えていると、カロリーの取りすぎで肥満になったり歯が伸び過ぎたりする可能性があります。

うさぎの健康を考え、食事はイネ科の牧草をメインとし、そこへ適切な量のペレットを加えるようにしましょう。

体調や体型に問題がないか確認する

うさぎが盲腸便を食べ残したときは、体調や体型に問題がないか確認してください。

肥満や老化、ケガなどによってお尻に口が届かなくなると、食糞できなくなってしまいます。

食べ残しが気になる場合は、身体をうまく丸められる状態かどうか、うさぎの様子を観察してみましょう。

また、消化管に異常が生じると盲腸便が変わってしまい、食べなくなることもあります。

盲腸便を取り除く際に食べ残しの量も確認し、急に増えたときやうさぎの元気がないときは病気を疑い、動物病院を受診しましょう。

うさぎはコロコロうんちも食べる?

うさぎはコロコロした丸いうんちを食べることもあります。

このうんちには盲腸便のような栄養は含まれていないため、栄養補給のために食べているわけではありません。

コロコロうんちを食べるはっきりとした理由は不明ですが、少しでも栄養を補給しようとしているのではないか、空腹を満たそうとしているのではないか、といった説があります。

コロコロうんちを食べること自体は、悪いことではありません。

気になるようなら、うさぎがおなかをすかせていないか、退屈をしていないかなどをチェックしてあげるとよいでしょう。

まとめ

二羽のうさぎを抱える女性

うさぎにとって食糞は、健康に生きるために必要な行動です。

うさぎが正しく食糞をして栄養を摂取できるよう、飼い主さんは食生活に気を配ってあげましょう。

食糞をしている愛うさぎを発見したら、優しく見守るようにしてあげてくださいね。

食べ残しを見つけたときには、食事内容が悪くないか、体調に異変がないかを見直すチャンスととらえてみてはいかがでしょうか?

Ricca

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とある山奥で、ねこアレルギーの夫と動物好きな2人の子どもたちとにぎやかに暮らしています。 昔からペットのいる生活に憧れを抱いていた私たち家族は、2015年に...

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