ボトルアクアリウムで水草を楽しもう!簡単お気軽な水草ボトルの作り方と水草絨毯の作り方

水にたなびく水草は古くからアクアリウムで楽しまれてきました。
魚が中心のアクアリウムに水草を植えるだけでナチュラルな風景となります。
その発展系で水草を格好良く仕立てて観賞する「水草レイアウト」というジャンルも確立され、多くの愛好家がその腕を競っています。
一方で小さなボトルに水草を浮かべるだけでも素敵なオーナメントになり、実に幅広く楽しむことができます。
今回は、ボトルを使った手軽な水草の育成方法をご紹介します。
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水草は難しくない!まずは気軽に!
水草と聞くと「難しい」というイメージがあるかもしれません。
確かに先に述べたような「水草レイアウト」にチャレンジしようと思えばそれなりの知識や技術が必要です。
しかし、水草を楽しむだけであれば、そんなに構える必要はありません。
たとえば、1リットル程度入るボトルを用意して少しの底床(※)を敷き、水を張って水草を植える。これで水草は育ちます。
植え方がよくわからない方は、ただ水草を浮かべてもよいのです。
種類にもよりますが、それだけで育つ水草もあります。
※アクアリムでは水槽の底に敷く床材を底床(ていしょう)と呼びます。
水草ボトルの作り方
1.ボトルを用意する
まずは適当な大きさのボトルを用意します。
家にある余った瓶でもよいのですが、最近ではアクアリム用の小さなボトルも充実しています。
適当な瓶よりは透明度が高く、こちらがおすすめです。
2.低床を敷く
ボトルに3〜4cm底床を敷きます。
底床にもいろいろありますが、「アクアリウム用」として販売されている商品を選べばたいてい大丈夫。
例外的に「サンゴ砂」または「海水魚向けの砂」は多くの水草に向きません。
特に水草用に開発されたソイルはおすすめです。
ソイルは園芸の赤玉土と似たような風合いで水草がよく育ちます。
底床は水槽に入れる前によく洗っておきます(ソイルは洗いません)。
水草を育成するだけなら(魚やエビを飼わないのなら)水道水をそのまま使っても問題ありません。
3.水草を植える
底床に水草を植えます。
用意したボトルにもよりますが、手を入れられない場合はピンセットを使ってください。
水草ボトルの管理
光の管理
ボトルをセットしたら、室内に置いて観賞します。
光が弱すぎても水草は育ちませんし、強すぎてもボトルや水草に藻類が生えるばかりですから、適当な場所を探します。
基本、明るい室内なら大丈夫。
光の弱い場所にしかボトルを置けない、または夜にも観賞したいのであれば、小さなライトをつけてもよいでしょう。
その場合、24時間タイマーに接続して規則正しい照射が行なえればベター。
点灯時間の目安は6〜8時間です。
温度管理
水草は極端に寒いのも暑いのも苦手なので、年間を通しておよそ22〜28℃を保てる部屋が向いています。
冷え込みが厳しいかな……と思ったら、ボトルの下に小さなシート型のヒーターを敷くのも方法です。
小さなライトもシート型のヒーターもアクアリウム商品が充実しています。
水質管理
以上のような簡素な育成の場合、ポイントとなるのはこまめな水換えです。
毎日〜数日に一度、1/2〜全量の水を換えることで水草にとって必要な養分が供給され、健やかに育ちます。
水換えは手間に感じるかもしれませんが、ボトルごとシンクに移動して水を注ぎ溢れさせてしまうと簡単。
これも小さなボトルならではの利点です。
ボトルが汚れてきたら、メラミンスポンジなどで磨きます。
より簡単に水草の絨毯を!水草絨毯の作り方
ここまではボトルを使った水草育成の基本を述べました。
ここではその応用と言いますか、ちょっと異なる育成スタイルを紹介します。
近年では「水草のタネ」が販売されています。これを用いると、簡単に水草の絨毯を作ることができます。
上記との違いは植え方で、水を張る前に床床を湿らせて、タネを撒きます。
そうして乾かないようにラップなどでフタをして、1週間もすれば芽が出て根を張りますから、その時になったら水を張ります。
これだけで清涼な水草の絨毯が完成します。
水草のタネには色々な種類がありますが、ハイグロフィラという水草のタネが人気もあり流通も多いです。
ハイグロフィラによる水草の絨毯が完成したら、ゆっくりと成長するので、数ヵ月はその姿を楽しむことができます。
水草が徒長したら、セットし直すとよいでしょう。
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記事提供:月刊アクアライフ