水草水槽の主役に!熱帯魚テトラのプロフィールとその飼い方

テトラと呼ばれる魚がいます。その多くが小型であり、なかには色の鮮やかな種類もいます。
熱帯魚を代表するグループと言え、熱帯魚の図鑑ではたいてい一番初めに紹介されています。
今回はそんなテトラのプロフィールや飼い方をお伝えします。
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テトラのプロフィール
分類的にはカラシン目というグループに含まれます。
カラシン目は大きなグループで様々な魚がいますが、テトラはそのうちの一部につく呼称です。
〜テトラと名づけられた魚はたいてい数cm程度と小型ですが、一部には60cm程度になる魚もいます。
テトラは一部の種を除き、南米(アマゾン)やアフリカに生息しています。
最近はアフリカ産の種類も人気が高まっていますが、なんといっても本場はアマゾンです。
アマゾン産のテトラのうち最もポピュラーと言えるのがネオンテトラです。
ネオンテトラは世界で最も流通量が多い熱帯魚とも言われています。
ネオンテトラほか人気のあるテトラは東南アジアで養殖されています。
代表的なテトラ
前述のようにテトラにも色々いますが、ここでは全長5cm程度までと小型で、美しく、入手しやすいテトラを紹介します。
ネオンテトラ
青いネオンラインが体側に走ります。腹部は銀色で、体側の後半下部が赤くなります。
とても華やかな種類で人気があります。
カージナルテトラ
ネオンテトラとよく似ていますが、体側の下部のほとんどが赤く染まります。
ネオンテトラと比べるとこってりとした印象です。こちらも人気があります。
レッドテトラ
小型のテトラにあっても、特に小型の種類です。
体は丸っこく、体全体が透明感のあるオレンジ色に染まります。
プリステラ
体高が高く、菱形をしています。背ビレとしりビレが淡い黄色と黒で塗り分けられ、尾ビレはほんのりと赤く色づきます。
透明感のある体色ですが、けっこう存在感があります。
ブラックファントムテトラ
菱形の体型をしており、背ビレとしりビレがとても大きく伸長します。
体色はシックであるものの、こちらも存在感がある魚です。
ヘッドアンドテールライトテトラ
眼の上部と尾柄(尾ビレの前)の上部が輝きます。丸っこい体型に、素朴な体色と愛嬌がある魚です。
ラミーノーズテトラ
頭部が赤く染まります。体は銀色で、尾ビレは白と黒に染め分けられます。
群れで飼うと大変見栄えがする魚です。
レモンテトラ
尾ビレとしりビレの一部が黄色く染まり、きちんと飼っていると体色も黄色味を帯びていきます。
眼の上部が赤くなり、これも目立ちます。体高がある魚です。
ハセマニア
シルバーチップテトラの名でも流通します。
シルバーチップとは各ヒレの先端が白く(銀色)に見えることに由来します。体は透明感のあるオレンジ色です。
ダイヤモンドテトラ
体側の鱗がギラギラと輝きます。
体高が高く、各ヒレも長く伸び、かなり派手な印象の魚です。とはいえ、人の手による改良品種ではありません。
基本的な飼い方
ここでは先に挙げたような大きくなっても5cm程度の小型種を想定した飼育を解説します。
水槽
およそ30cm幅の水槽から飼うことができます。
ただし、水量が大きいほど水質が安定しやすく、魚も飼いやすくなるので、無理をして小さな水槽で飼う必要はありません。
一般的な幅60cmの水槽(60×30×36cm)であれば、種類にもよりますが、20〜50匹程度は飼うことができます。
水温
年間を通して25℃程度に保ちます。ですから、冬には水槽用ヒーターを入れるなどして保温します。
暑さに弱くはありませんが、夏場に水温が高いまま推移するとバテてしまいます。
エアコンや冷却ファンなどを使って30℃以下になるように工夫しましょう。
水質
水道水を用いるならカルキを抜いてから使用します。
一部の種を除き中性の水で問題なく飼うことができます。
フィルター
水槽の水量に適合したものを使えばよいでしょう。
水流が強い場所ばかりであると魚が疲れてしまうので、流木や水草を配して、魚が休める場所を作ってあげます。
底砂
水質に影響を与えないものを選ぶとよいでしょう。
レイアウト
テトラと水草レイアウトはとても見た目の相性が良いので、積極的に水草を植えたいものです。
本格的に水草を育成する場合には、二酸化炭素を添加するなどした水草用の水槽セットを用意しましょう。
餌
1日1〜3回程度与えましょう。
雑食性でいろいろな餌を食べますが、基本的には熱帯魚用のフレークフードを与えると良いでしょう。
その他、冷凍アカムシやイトミミズ、ブラインシュリンプをおやつとして時々。
テトラ類は総じて餌を与え過ぎると体型が崩れやすいので、給餌量には気を付けます。
メンテナンス
週に一回程度、1/3〜半分程度水を換えます。
珍しいテトラを集める!
アマゾンやアフリカでは毎年のように新しいテトラが発見されており、それがアクアリウムルートに乗ると話題になります。
また、以前から流通していても数の少ないテトラもおり、愛好家はこれらのテトラを集めるのに夢中になったりします。
つまり、テトラはコレクションが楽しい魚なのです。
そうしたレアなテトラを積極的に扱うショップもあり、コレクションを充実させるためにはショップの入荷情報をまめにチェックするに限ります。
なお、コレクションするときの注意点として、新入りの魚をいきなり飼育水槽に放さない方が無難です。
新入りの魚は度重なる移動で疲れていますし、何かしらの病気をもっているかもしれません。
新入りの魚を家に迎え入れたら、まず予備の水槽で1〜2週間様子を見て、問題がないようであれば飼育水槽に放すようにします。
以下に入荷の頻度や、流通量の少ないテトラをいくつか掲載します。
■ゴールデンコンゴテトラ
■ハイフェソブリコン・エイリョス
■トゥッカーノテトラ
■ハイフェソブリコン・コペランディ
■レッドチェリーテトラ・“ジュルエナ”
■ハイフェソブリコン・メルミックス
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記事提供:月刊アクアライフ