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水辺の風景が涼を呼び込む!水のある生物空間「ビオトープ」の作り方

ビオトープ
アクアライフ

ビオトープと呼ばれる趣味が広く楽しまれるようになりました。

ビオトープは色々な解釈ができる言葉ですが、趣味の分野においては「水を張った容器で植物の生育、またはあわせて動物の飼育を楽しむこと」を指す言葉としておよそ間違いがありません。

今回はそんな水辺の世界の楽しみ方をご案内します。

ビオトープは失敗しにくい

ビオトープと聞くと難しく感じるかもしれませんが、実は失敗しにくい趣味です。

というのも「水を張った容器で水を好む植物を育てる」ため、毎日の水やりが要らないからです。

一般的な園芸植物においては、水やりを忘れたことによる過度の乾燥が失敗の原因で大きな割合を占めると思われますが、そもそもビオトープにはその失敗が起きにくいのです。

また、水のあげすぎの心配も要りません。とにかく水を張った容器を観察して水位が下がったら水を足してあげる、それくらいの簡単な管理で水辺の風景を楽しむことができます。

ビオトープの作り方

①水を張れる容器を用意する。(※1)
②荒木田土(あらきだつち)や赤玉土を容器に敷く。(※2)
③水に強い植物を用意する。
④植物がポットに入っている場合、ポットの用土ごと植物を取り出して、②で敷いた用土の上に置く。(※3)
⑤植物がぐらつかないようにポットの用土の周りに②の用土を追加し安定させる。
⑥水を張って完成。

(※1)①において、水を張る容器は樹脂製のもの、陶製のもの、色々売られていますし、どんぶりも使うことはできますが、あまり小さい容器であると、水が蒸発して干上がりやすいので、ある程度、大きめのものが向いています。

(※2)根を張らない浮草を楽しむ場合には②の用土は要りません。

(※3)容器が大きい場合は、全面に用土を敷くのは効率が悪いので、植木鉢に植物を植えて、それを水に沈めても構いません。特に花を楽しむ植物の場合には、肥料を追加すると効果的です。

ビオトープに使える植物について

管理はルーズでも大丈夫

ビオトープに使用する「水に強い植物」と一口にいっても、その形態は様々であり、以下のようなものがあります。

・根を張らず水中に漂う「浮遊(ふゆう)植物」 (ホテイアオイなど)
・水中の土に根を張って水面に葉を浮かべる「浮葉(ふよう)植物」 (スイレン、アサザなど)
・水中の土に根を張るが葉や茎は気中にある「抽水(ちゅうすい)植物」 (ハス、アシなど)
・水中の土に根を張って体全体が水に沈む「沈水(ちんすい)植物」 (ミズオオバコなど)
・湿潤な土に生える「湿地性(しっちせい)植物」

ただ、植物の生育において厳密にこれを再現しなければならないか、といえばそういうわけでもありません。

たいてい自然においては環境の変化があり、水位が変動することもしばしばです。

ですから、たとえば抽水植物では水面に漂いながら成長したり、一時的に水没しても耐えられたりします。

言葉は悪いですが、わりとアバウトに、水を絶やさないように管理すれば、植物の方で順応してくれる、ということもあります。

様々なビオ植物

十和田アシ
■十和田アシ

ミニパピルス
■ミニパピルス

ハス
■ハス

ハスの花
■ハスの花

ガマ
■ガマ

アヤメ
■アヤメ

アヤメの花
■アヤメの花

温帯スイレンとその花
■温帯スイレンとその花

アサザとその花
■アサザとその花

セリ(若葉は食べられる)
■セリ(若葉は食べられる)

水草も使える

アクアリウムを楽しむ人なら、水草を育てているかもしれません。

そして、水草を育てていると、成長したものをトリミングしたときに、余ることもあります。

そういう水草の余りをビオトープに活用することもできます。ただ、水草の多くは外国産です。

そして、外国の生物が日本の野外に定着してしまうことは、様々な理由から問題となります。

ですから、ビオトープで水草を楽しもうと思ったら、その逸出には充分注意してください。

その予防に自信がないときには、屋外ではなく部屋の中に水を張った容器を用意して、そこで楽しむとよいでしょう。

ヘアーグラスとアマゾンフロッグビット
■ヘアーグラスとアマゾンフロッグビット

ローライマオレンジミリオフィラム
■ローライマオレンジミリオフィラム

グロッソスティグマとその花
■グロッソスティグマとその花

ウォーターバコパ
■ウォーターバコパ

ウォーターバコパの花
■ウォーターバコパの花

エキノドルス
■エキノドルス

エキノドルスの花
■エキノドルスの花

※「水草も使える」の項でご紹介した画像の水草は、ヘアーグラスのみ外国産日本産両方あります。その他は全て外国産です。

ビオトープで飼いたい魚

幹之メダカ
■幹之メダカ

水深のあるビオトープであれば、植物の生育だけではなく、水生の動物を飼うことも可能です。

中でも特に向いているのはメダカでしょう。

暑さにも寒さにも強く、体が小さいので大きな容器でなくても飼いやすい魚です。

容器が大きければ、特に世話をすることもなく、いつの間にか殖えていることもあります。

ビオトープのトラブル

トンボがビオトープに卵を生みつけて、その幼虫(ヤゴ)が住み着くことがあります。

ビオトープに住み着いたヤゴ
■ビオトープに住み着いたヤゴ

大型のヤゴではメダカなどの小さな魚を食べてしまうこともあるので注意が必要です。

ですが、これといった対策はできません。

というのは、植物の生育を楽しむビオトープではネットなどを容器に被せづらいですし、風情が損なわれてしまうからです。

メダカが大切であればビオトープとせずに専用の容器で飼育してネットをかぶせると良いでしょう。

これは鳥や獣による被害も同様です。

その他、植物が昆虫の食害に遭うことがあります。

ハスの葉を食べるイモムシ
■ハスの葉を食べるイモムシ

その時は園芸用の駆虫薬を使うとよいのですが、ビオトープでエビなどの節足動物を飼っているときには注意してください。

駆虫薬はエビなどに効いてしまいます。

魚についても影響があるケースもありますので、心配なときはメーカーに問い合わせるなどしてから、使用するとよいでしょう。

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記事提供:月刊アクアライフ