水草レイアウトの主役にも!小さなコイのプロフィールとその飼い方

コイの水槽
アクアライフ

日本にはたくさんのコイの仲間が分布しています。

童謡に歌われたり、鯉のぼりなどの風物になっていたりと、かなり親しみをもたれている魚たちといっていいでしょう。

そして、日本だけではなく、世界中の広い地域にコイの仲間が分布しており、一部が熱帯魚として輸入されています。

それらは外国産とはいえ、日本で親しまれているコイの親戚ということもあり、やはりどこか親しみやすいイメージがあります。

今回はそんなコイの仲間を紹介したいと思います。

コイのプロフィール

コイの仲間は、アジアの広い地域、アフリカ、北米などに分布しています。

日本に熱帯魚として輸入される多くの種が東南アジア〜南アジア原産です。

野生採取個体も流通しますが、一部の種では養殖が進んでいます。

過去の記事で紹介したテトラによく似ていますが、テトラのほとんどの種で脂ビレ(背ビレと尾ビレの間にある小さなヒレ)があるのに対して、コイの仲間にはありません。

アクアリウムショップで○○バルブや〇〇ラスボラ、または〇〇ダニオと呼ばれる魚はコイの仲間です。

代表的なコイの仲間

ここでは全長5cm程度までと小型で、飼いやすく、入手しやすいコイの仲間を紹介します。

“ラスボラ”・ヘテロモルファ(東南アジア原産)

“ラスボラ”・ヘテロモルファ

オレンジ色の地色に濃い紺色の模様が体側に入ります。

この模様が弦を弾くバチに似ていることから、バチ模様と呼ばれたりします。

姿形の似たいくつかの近縁種があります。また、養殖されておりいくつかの改良品種があります。

現在はトリゴノスティグマ属に分類されており、ショップではこの名前で販売されていることがあります(トリゴノスティグマ・ヘテロモルファ)。

ブルーアイラスボラ(東南アジア原産)

ブルーアイラスボラ

目立った体色はありませんが、眼が青く輝き、その様子はとても涼しげです。

似たように眼が青く輝く魚にアフリカンランプアイがいますが、そちらはメダカの仲間です。

チェリーバルブ(東南アジア原産)

チェリーバルブ

全身が真っ赤に染まる美麗種です。

採取された地域によって、いくつかの異なる色彩があります。

養殖されておりいくつかの改良品種があります。

ゼブラダニオ(東南アジア原産)

ゼブラダニオ

黄色と青〜紺色の縦縞が入ります。

養殖されておりいくつかの改良品種があります。

アカヒレ(東アジア原産)

アカヒレ

体側には縦縞が入り、各ヒレが赤く染まります。養殖されておりいくつかの改良品種があります。

写真はヒレの長いロングフィンアカヒレです。

ちなみにこの魚は熱帯産ではなく温帯産です。

ダニオ・“ハナビ”(東南アジア原産)

ダニオ・“ハナビ”

全長3cmほどの小さな魚です。

各ヒレはオレンジ色に染まり、体側にはその名の通り花火のような小さなスポット模様が入ります。頭が丸っこく、体高の大きい、かわいらしい体型をしています。

次のエリスロミクロンとともに、20年ほど前から流通するようになった、アクアリウムでは比較的新顔の魚です。

以前はミクロラスボラ属に分類されており、ショップではこの名前が表示されていることがあります(ミクロラスボラ・“ハナビ”)。

ダニオ・エリスロミクロン(東南アジア原産)

ダニオ・エリスロミクロン

“ハナビ”と姿形はよく似ていますが、本種は体側に横縞が入ります。

こちらも、ミクロラスボラの名前で流通することがあります(ミクロラスボラ・エリスロミクロン)。

ボララス・マクラートゥス(東南アジア原産)

ボララス・マクラートゥス

全長3cmほどの小さな魚です。

体色は深みのある赤色に染まり、いくつかの黒いスポットが入ります。

姿形の似たいくつかの近縁種があります。

スマトラ(東南アジア原産)

スマトラ

丸っこい体に緑〜黒い横縞が入ります。

養殖されておりいくつかの改良品種があります。

多少、気の荒い面があり、エンゼルフィッシュなどヒレの長い魚のヒレをかじったりすることがあります。

基本的な飼い方

ここでは先に挙げたような大きくなっても5cm程度の小型種を想定した飼育を解説します。

水槽

ハイフィンブラックトップバルブを10匹ほど泳がせた飼育例。水槽42×16×26cm
■ハイフィンブラックトップバルブを10匹ほど泳がせた飼育例。水槽42×16×26cm

およそ30cm幅の水槽から飼うことができます。

ただし、水量が大きいほど水質が安定しやすく、魚も飼いやすくなるので、無理をして小さな水槽で飼う必要はありません。

一般的な幅60cmの水槽(60×30×36cm)であれば、種類にもよりますが、20〜50匹程度は飼うことができます。

水温

年間を通して25℃程度に保ちます。

ですから、冬には水槽用ヒーターを入れるなどして保温します。

暑さに弱くはありませんが、夏場に水温が高いまま推移するとバテてしまいます。

エアコンや冷却ファンなどを使って30℃以下になるように工夫しましょう。

水質

水道水を用いるならカルキを抜いてから使用します。

一部の種を除き中性の水で問題なく飼うことができます。

フィルター

水槽の水量に適合したものを使えばよいでしょう。

水流が強い場所ばかりであると魚が疲れてしまうので、流木や水草を配して、魚が休める場所を作ってあげます。

底砂

水質に影響を与えないものを選ぶとよいでしょう。

レイアウト

レッドフィンレッドノーズを5匹泳がせた飼育例。水槽42×16×26cm
■レッドフィンレッドノーズを5匹泳がせた飼育例。水槽42×16×26cm

コイの仲間と水草レイアウトはとても見た目の相性が良いので、積極的に水草を植えたいものです。

本格的に水草を育成する場合には、ソイルを敷いたり、二酸化炭素を添加するなどした水草用の水槽セットを用意しましょう。

1日1〜3回程度与えましょう。

特に餌付きにくいことはない魚たちです。雑食性でいろいろな餌を食べますが、基本的には熱帯魚用のフレークフードを与えると良いでしょう。

その他、冷凍アカムシやイトミミズ、ブラインシュリンプをおやつとして時々。

メンテナンス

ダニオ・エリスロミクロンを13匹泳がせた飼育例。水槽42×16×26cm
■ダニオ・エリスロミクロンを13匹泳がせた飼育例。水槽42×16×26cm

週に一回程度、1/3〜半分程度水を換えます。

混泳

一部の種を除き、温和で協調性のある魚ばかりです。ですから、混泳相手を選ぶのにはさほど苦労しません。

同じような大きさで、他の魚を攻撃しない魚を選べば、だいたいうまくいくはずです。

飼い込むことが楽しい!

どんな熱帯魚でも言えることですが、適正な環境でていねいな飼育を続けていると、徐々に体色が濃くなったり、ヒレが伸びていったりして、美しさを増します。

こうした飼育のことをアクアリストは「飼い込む」と言います。

コイの仲間には特にその傾向が強い種がおり、それらは飼育の喜びの大きい魚といえます。

この記事を読んでコイの仲間が気になって、飼うことを決めたら、その点を少し意識してみてください。

きっとアクアリウムの楽しみ方が一つ増えることと思います。

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記事提供:月刊アクアライフ