基本を押さえて見栄えよく!水草レイアウトのイロハ 、教えます!

水草水槽
アクアライフ

流れにたゆたう繊細な水草は、それだけで美しいもので、心癒されます。

本コーナーでは以前、「ボトルで水草を!」と題して手軽な水草の楽しみ方をお伝えしました。

今回はもうちょっと本格的な「水草レイアウト」を紹介するとともに、その見栄えをよくする基本を解説します。

※アイキャッチ写真は複雑な造形で魅せる水草レイアウト。写真協力:アクアフォレスト新宿店

ネイチャーアクアリウムが主流

水草レイアウトと一口に言っても、色々なスタイルがありますが、現在はネイチャーアクアリウムと呼ばれるものが主流です。

ネイチャーアクアリウム作例
■いかにもネイチャーアクアリウムといった作例。写真協力:An aquarium.

ネイチャーアクアリウムは、アクアデザインアマノの創業者である天野 尚さんが確立したレイアウトスタイルで、実際にある自然を水槽に再現したようなレイアウトを指します。

その他、ネイチャーアクアリウムと対照的なスタイルにダッチアクアリウムがあります。

ダッチアクアリウム作例
■いわゆるダッチアクアリウム

ダッチアクアリウムは水槽の中を区分けして花壇のように仕立てるレイアウトで、本場はオランダです。

ダッチアクアリウムも根強い人気はありますが、どちらかといえばオーソドックスなスタイルといえるでしょう。

そのこともあり、以下の解説はネイチャーにもダッチにも共通する部分はありますが、主にネイチャーアクアリウムを想定してのものになります。

底床の盛り方

水槽の手前を低く、後ろに行くほど高く底床(ていしょう/水槽の床材)を盛っていきます。

水槽を手前から見たときに、後ろが高い方が立体的に見えてかっこいいですし、また後ろの方に植えた水草の姿も見えやすく好都合です。

水槽を横から見たところ
■水槽を横から見たところ。ピンク色の線で示したところが底床で、後ろの方ほど高く盛っている。

底床の厚みの目安として、たとえば60cm規格水槽(60×30×36cm)の場合、手前で3〜5cm、後ろは7〜10cm程度。もっと大胆に後ろを20〜30cm程度に盛ることもあります。

前景・中景・後景を意識する

底床を用いて手前を低くする。それと同じように、水草についても手前を低く、後ろを高くすることが基本となります。

水槽の手前が前景(ぜんけい)、後ろを後景(こうけい)、その中間を中景(ちゅうけい)と呼び、それぞれの場所に合った水草があります。

前〜中〜後景がわかりやすいレイアウト
■前〜中〜後景がわかりやすいレイアウト。写真協力:ペンギンビレッジ大泉店

前景

水草を植えるなら絨毯のように這う水草が向いています。

代表的な水草はニューラージパールグラス、グロッソスティグマ、キューバパールグラス、ウォーターローンなど。

なかでもニューラージパールグラスは育てやすくおすすめです。

ニューラージパールグラス
■前景に向いたニューラージパールグラス。光合成による気泡をつけてキラキラと輝いています。

また、ここに水草を植えないで、白っぽい砂を敷いても見栄えが良くなります。

前景に白い砂を敷いた例
■前景に白い砂を敷いた例。写真協力:An aquarium.

中景

色々な水草を使うことができます。

たとえば30cm以上と長く伸びる水草であっても、丈を詰めることで中景向きの草丈になります。

よく使われるテクニックが、ものに着生する水草を中景に用いること。

たとえばアヌビアスやミクロソルムなど、水草自体は長く伸びなくても、流木などにくっつけることで中景に適した高さに仕立てることができます。

流木に着生するミクロソルム
■流木に着生するミクロソルム

こちらは、ミクロソルムやボルビティスなどを流木に着生させて高い位置で見せている例です。

ミクロソルムを流木に着生させた例

↓青い矢印の個所に着生する水草を配しています。上は植栽してすぐ、下はそれぞれの水草が成長した水槽の様子です。

ミクロソルムを流木に着生させた例
■水草を流木に着生させて高い位置で見せている例。 写真協力:H2目黒店

後景

長く伸びる水草であれば、色々な水草を使うことができます。

なかでもバリスネリアやシペルスなどのテープ状の葉を持つ水草は後景に使いやすい水草です。

バリスネリア
■後景に向いたテープ状の水草、バリスネリア。

構図は三角・凹型・凸型が基本

水草レイアウトを正面から見た時の形を構図と言います。

構図はおよそ以下の三つに分けることができます。

三角構図

三角構図の例
■三角構図の例。写真協力:アクアテイク-E

水槽の左右どちらか一方が高く、その反対が低いもの。

一方では水草を密集させて目を引くポイントを作ることができますし、また一方では開放的な空間も演出できます。

迷ったらこれ、というくらい基本的な構図です。

凹型(おうがた)構図

凹型構図の例
■凹型構図の例。写真協力:color

水槽の左右が高いレイアウト。

水槽の真ん中から奥まで見通せるように空間を空けておくと、強い奥行きを感じさせることができます。

逆に見通せる空間がなければ、重厚な雰囲気を演出できます。

凸型(とつがた)構図

凸型構図の例
■凸型構図の例。写真協力:アクアフリー

水槽の左右が低いレイアウト(中央が盛り上がったレイアウト)。

真ん中にボリュームを持たせることで、どこか迫力のある景色を作ることもできます。

水槽の左右を広く開ければ開放感を得ることもできます。

素材は統一したい

水草レイアウトは、水草だけではなく、石や流木などの素材を用いることが普通です。

最近では、これらの素材がメインといっても差し支えないようなレイアウトも増えてきています。

それらの素材には、たくさんの種類(銘柄)があり、一口に流木といっても、小枝のように細いもの、木の根のようなもの、切り株のようなもの、または茶色いもの、黒いものなど、その見た目は様々です。

石も同様であり、ゴツゴツしたもの、丸っこいもの、赤っぽいものや黒いもの、白っぽいものなどがあります。

レイアウトを格好良く仕立てるには、銘柄を統一するのが基本となります。

あれもこれもと色々な銘柄の素材を詰め込むと、どこか散漫な印象になってしまいます。

同じ銘柄で統一し、見た目にまとまりがある水槽
■石や流木などの素材は同じ銘柄で統一すると見た目にまとまりが出る。写真協力:アクアリウムショップブレス

少しずつステップアップ

水草レイアウトでは、世界規模のコンテストも開かれ、その上位作品はため息が出るほど美しいものです。

今回は見栄えをよくするための基本をお伝えしましたが、基本をマスターしたら応用と、少しずつステップアップしていくと良いでしょう。

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記事提供:月刊アクアライフ