意外とグルメ?ウサギに与えてはいけない食べ物とその理由

動物の舌には味蕾(みらい)とよばれる食べ物の味を感じる器官があり、この味蕾が多いほど味を感じる力が強いといわれています。
私たち人間には約1万個、犬には2千個の味蕾があるとされていますが、ウサギにはなんと約1万7千もの味蕾があるそうです。
味蕾の多さからわかるように、ウサギは実はグルメな動物で人より多くの味を判別することができます。
しかしその判別能力は単に好き嫌いを判別するためだけに使われており、自分が口にする物が危険かそうでないかを見分けることはできないそうです。
つまり、ウサギの健康を守れるのは飼い主さんしかいないということになります。
そこで今回の記事では、ウサギに与えてて良いものと与えてはいけないものをまとめ、その理由もご紹介します。
ウサギに与えて良いもの
野菜類
ニンジン、ブロッコリー、コマツナ、キャベツ、チンゲンサイ、ダイコン葉、サラダ菜など
果物
リンゴ、イチゴ、バナナ、パイナップル、パパイヤなど
野草類
タンポポ、ハコベ、ナズナ、クローバーなど
ウサギは野生下ではイネ科植物を主食としている動物です。
食べた植物をお腹の中で上手に栄養に変える体のつくりになっているため、植物だけ食べていても栄養不足になるようなことはないそうです。
つまり、ペットのウサギはペレットと牧草(チモシー、アルファルファ)だけ食べていても十分健康に育ちます。
ですが、ウサギも人間と同じで甘いものが大好きですし、しつけの一環やご褒美としてたまにはおやつをあげたいですよね。
ペットショップでもウサギ用おやつが販売されていますが、ウサギにとって必要のない小麦粉や砂糖・着色料がたっぷり入っている製品も多いのが現状です。
砂糖や添加物も、摂りすぎなければそれほど害にはならないと言われていますが、ウサギのおやつには旬の野菜や果物をおすすめします。
飼い主さんとウサギで野菜や果物をシェアすると美味しい食べ物を一緒に食べることができて、とっても幸せな気持ちになりますよ。
ウサギに与えられる野菜をメインに買い物したり、献立を考えたりする時間も楽しいです。
ただし野菜や果物は水分が多いため、与えすぎると下痢の原因になります。
あくまで主食はペレットと牧草であることを忘れないようにしてください。
絶対に与えてはいけない、中毒を起こす可能性がある食べ物
次にうさぎが食べると最悪の場合中毒を起こし、死に至る可能性があるといわれている食べ物の一覧を見ていきましょう。
野菜類
ニンニク、ショウガ、たまねぎ、ニラ、ネギなど
果物
アボカド、サクランボやウメの種など
人間の食べ物
チョコレート、コーヒー、お茶類など
ネギ類はイヌやネコにも与えてはいけないことで有名な野菜ですが、ウサギにも与えてはいけません。
臭いが強いのでほとんどのウサギは食べないと思われますが、万一のこともありえるためウサギの行動範囲内に置かないようにしましょう。
アボカドに含まれるペルシン、チョコレートやコーヒーに含まれるカフェインはウサギにとっては毒性が強い成分であるといわれています。
雑食の人間にとっては害にはならないものでも、草食のウサギにとっては猛毒になってしまうものが沢山あります。
万一ウサギがこれらのものを食べてしまった場合は、食べてしまったものを持ってすぐに動物病院に行ってください。
中毒は起こさないけど与えない方が良い食べ物
最後に、直接的に中毒を起こすことはありませんが、中長期的に考えるとウサギの体に悪い影響があるといわれている食べ物の一覧を見てみましょう。
野菜類
イモ類
人間の食べ物
パン、ごはん、人間のお菓子(アイスクリーム、ポテトチップスなど)など
ウサギがイモ類やコメなどのでんぷん質の多い食べ物を摂取すると、腸内で異常発酵が起きる可能性があります。
そして異常発酵は、ウサギの正常な消化活動を妨げてしまい、最悪の場合ショック状態に陥る可能性があるそうです。
イモ類は少量与えるのは問題ないともいわれていますが、リスクを考えるとあえておやつに選ぶ必要はありません。
おやつにはウサギの体に優しい果物や野菜を選んでください。
そして炭水化物や脂質、カロリーが多い人間の食べ物は肥満の原因になり、繊維質が少ないことから下痢を引き起こすこともあるそうです。
また、本来の食べ物であるチモシーやペレットを食べなくなって栄養が偏り、結果として他の病気を引き起こす可能性もあると言われています。
まとめ
ウサギが小さな口で一生懸命物を食べる姿はとても可愛いですが、彼らは本来草を食べて生きる動物であることを忘れないでください。
可愛いウサギと1日でも長く一緒にいられるように、ウサギも人間もしっかりとした食生活を送るようにしたいですね。