日本で誕生し、世界的な人気になったレッドビーシュリンプの基本的な飼育方法

アクアリウムと聞くと、熱帯魚を思い浮かべる方は多いと思いますが、アクアリウムで楽しまれるのは魚だけではありません。
小さなエビにも美しいものがあり、多くの愛好家がいます。
中でも有名なのはレッドビーシュリンプと呼ばれるエビです。
作出は1990年代の初頭で、日本の愛好家の水槽に現れた突然変異のエビがもとになっています。
その後、白はより白く、赤はより赤くという方向で品種改良が進み、現在では日本のみならず、世界中に愛好家がいるほどポピュラーなエビとなっています。
Page Content
飼育の基本
レッドビーシュリンプは、成長しても2〜3cmの小さなエビです。
たとえば10匹で飼育をするのなら10〜20リットル程度の水槽でも大丈夫です。
水道水であればカルキを抜いて使用します。
底材は「ソイル」と呼ばれる、水質を弱酸性に調整する機能のあるものが向いています。
フィルター(ろ過器)は必須です。
フィルターはエビが吸い込まれないように吸水口にスポンジなどをあてられるものを選びましょう。
水草を入れておけば水の浄化に役立ちますし、エビが餌として食べることもあります。
熱帯魚とは異なり夏の暑さが苦手です。
年間を通して20〜25℃を保てるような環境に水槽を置きましょう。
餌は専用のフードを様子を見ながら少量ずつ与えます。
餌を多く与えすぎると、水質の悪化を招くので注意が必要です。
環境の急激な変化には弱い
レッドビーシュリンプは、環境の変化を嫌う生き物です。
ですから、自身の水槽に迎え入れる際は「水合わせ」という作業をして、少しずつ新しい環境にならします。
「水合わせ」は複雑な作業ではありませんが、言葉で説明するのは難しいので動画検索をお勧めします。
水換えも、感覚がつかめないうちは普通の熱帯魚よりも少なめ(週に1回1/5程度)を心がけたほうが無難です。
その際も急激に換えるのではなく、コップなどで少しずつ足していくとよいでしょう。
エビが環境に慣れ、人が飼育に慣れたら、少しずつ自分なりのスタイルを身につけてください。
殺虫剤や農薬に注意を!
殺虫剤には敏感に反応しときにはそれが原因で死んでしまうこともあります。
エビの水槽がある部屋では殺虫剤を使わないようにしましょう。
また、市販の水草には農薬がついていることもあり、これをエビの水槽に入れると、エビがダメージを受けることもあります。
ですから、水草を買い求める時は「エビにも安心」と謳われているものを選んでください。
殖やすことが楽しい!
レッドビーシュリンプの飼育で最大の楽しみは殖えること。
適切な環境で飼っていれば自然と殖えていきます。
稚エビのために特別な環境を用意する必要はなく、親エビと同じ水槽のまま育てられます。
そうして手元で殖やしながら、自分好みの色や模様のエビを作出していくことも、このエビの飼育の楽しさです。
レッドビーシュリンプに興味がある方におすすめの本
レッドビーシュリンプの飼育Q&A100
レッドビーシュリンプを初めて飼う人におすすめの書籍。QA形式で飼育をやさしく解説しています。
アクアライフ2021年3月号
エビの特集号。A4サイズのワイドな誌面に美しいエビの写真を数多く掲載しています。
記事提供:月刊アクアライフ